リビング京都 東南版 3月31日号
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(6)2012年3月31日(土曜日)東南第1584号9.5%その他9.1%使い捨て商品9.5%商品〈平成22年度 京都市調査より〉家庭ごみの内容を容積でみると9.4%食料品62.5%容器包装材6割が、容器包装材重量でも2割を占めています49.7万㌧─。これは京都市で1年間に出されるごみの量(平成22年度)です。家庭から出るごみのうち、重量で約20%、容積で約60%を占めるのが、レジ袋や食品トレーをはじめとした容器包装ごみ。平成32年度までにごみの量を39万㌧に削減する目標を掲げている京都市では、この容器包装ごみの排出量を減らそうと呼びかけをしています。私たちができること、リビング読者の小林真里子さん、小林真里さんと一緒に考えてみましたよ。京都市容器包装を抑えるため、今回はリンゴ、ネギ、ホウレン草、キュウリ、ジャガイモは裸売り、ちりめんじゃこは袋売り、インスタントコーヒーや調味料類は詰め替えパックで。「お酒はリユースできる瓶を選ぶとよりエコです」と齋藤さん家庭ごみの6割を占めるを減らすため─ 「今の子どもたちが大人になったとき、正しい分別が当たり前になってほしい」(小林真里子さん) 「プラごみの少ない買い物は、かさ張らなくて利用しやすい。お肉のパックなどを個別に入れていたポリ袋も、使いすぎに気をつけたいです」(小林真里さん)取材を終えて…重量32g「旬の野菜は、スーパーにとって目玉商品。包装されずに裸売りされていることが多いですね。プラごみの削減につながるだけでなく、旬の食材はおいしいですし、値段も手ごろ。できれば、備え付けのポリ袋を使わずに購入してください」と齋藤さん(写真左)小林真里子さん(写真右)が手にしているのが、発泡スチロールのトレーがない〝ノントレー包装〟の商品。「この袋のまま冷凍できるし、かさ張らなくて良さそう」。小林真里さん(左)は「トレーは引っかかったり、かさばったりしてレジ袋やマイバッグに入れにくいこともありますね」アドバイスをもとに容器包装を抑えるとごみはこの量に容器包装を気にしなければこんなにごみが〝プラマーク〞(左)を目印に、ごみの分別はお手のものという読者も多いのでは? でも、そのごみはどこで、どのように処理をされているのでしょう。まず読者2人と、ごみ収集車がプラスチック製容器包装(以下プラごみ)を運びこむ中間処理施設の横大路学園(伏見区)を訪れました。京都市では、平成19年10月からプラごみの分別収集がスタート。週1回、京都市の資源ごみ用の指定袋(有料)で回収され、横大路学園では、市内で回収されたプラごみの3割を処理しています。「指定の袋に入っているのは、正しく分別されたプラごみだけではないのです。おもちゃ、ペットボトル、スプレー缶、包丁などの刃物、プラスチックのような固い紙の容器なども交ざっています」と、話す施設長の服部忠さん。「あきらかにプラスチックじゃないものも交ざっているんですね」と2人。「それから、マヨネーズやショウガのチューブといった汚れがついたままのものは、リサイクルに回せません。プラごみには2割ぐらい異物が混入しているのですが、リサイクル可能なプラごみにするには、手作業でごみを取り除かなければいけません」そういって服部さんが案内してくれたのが、ベルトコンベヤーに乗ったプラごみの中から異物を次々と人の手で取り除く工程。2人は、「ここまで人の手がかかっていたなんて」と驚きをかくせません。 そんな私たちに、服部さんは、「ここで処理したプラごみは、リサイクル業者に引き渡し、再びプラスチックを作る原料などになります。プラごみに不純物が交じっていると、リサイクルの質を下げることにもなってしまうんですよ」。話を聞きながらも、「詰め替え用の空き容器を洗っていなかったです」「プラスチックかどうかも、しっかりと確認せずに出していました」など、2人からは反省点が次々と…。「リサイクルにはお金も人の手もかかります。プラごみは、きれいな状態で出してもらえると助かります」(服部さん)汚れたプラごみはリサイクルできない▲「指定袋は機械で破きます。破けたとき、中のプラごみがバラバラと出てくるのがきれいな出し方。レジ袋などに詰めて、それを指定袋に入れると、一つひとつ手で破いて中を出して確認することになり、大変なんです」(写真左、施設長の服部さん)▲ベルトコンベヤーで運ばれてきた指定袋の中身から、異物を人の目と手を使って取り除きます。こうして1日に約10㌧のプラごみを処理「昭和36年から平成21年の約半世紀の間で、ごみの中身がどのように変化したのかを調べたところ、プラごみの重量は約30倍も増えたということが分かりました」と、京都市環境政策局循環企画課の谷口姿絵さんに聞いて次に向かったのは、スーパーマーケット「カナート洛北」(左京区)。ここで、毎日の買い物でどれだけの容器包装ごみが出るのかを調べるために、食材の買い物実験を行いました。アドバイザーは、京都市とともに、ごみ減量活動に取り組む京都市ごみ減量推進会議(※)事務局の齋藤友宣さん。4人家族で約2日分の食材を、容器包装を考慮しないバージョンと、容器包装を抑えたバージョンで買い比べた結果が、右の写真です。小林真里子さんは夫と小学生の子ども2人の4人家族、小林真里さんは夫と2人暮らし。普段の買い物ではマイバッグを使ったり、食材を無駄にしないように考えることはあっても、容器包装ごみが出ないように心掛けたことはないそうです。「こんなに差が出るなんて、びっくりです」と2人。同じような食材でも、選び方でごみの排出量がかなり違うことを実感しました。「レジ袋は使い捨てられることが多いのですが、石油を原料としていて、作るのにもお金がかかっています。京都市の調査では、レジ袋は家庭ごみの約5%(容積)を占めているとの結果も。レジで『袋はいりません』というだけで、エコに貢献していることになるのですよ」家庭での容器包装ごみが減れば、指定袋の購入費が減り、家計の節約にもなりそう。「普段の買い物次第でエコにつながります。ちょっとお得なことやおもしろい発見を楽しみながら、みなさんに容器包装ごみ削減を心がけてほしいと思っています」(京都市環境政策局循環企画課・吉田就一さん)日常生活でのエコ、あなたも始めませんか。●京都市環境政策局循環企画課(京都市中京区河原町通二条下ル)=☎075(213)4930容器包装を減らすポイント① トレーや袋包装なしの商品を選ぼう② レジ袋はもらわず、ポリ袋は取らず③ 調味料などは詰め替えパックで④ 液体類はリユースできる瓶で重量414g重さが1/13以下に!容積にも大きな違いアリプラマークが分別の目印に買い物をしてみました容器包装のこと、アドバイザーと一緒に器包装のこと、器包装のこと、考えない考えたみご容器京都市環境政策局循環企画課・谷口さん。「京都市のごみの量は平成12年度をピークに減少傾向にありますが、平成32年度に向けてまだまだ市民の皆さんの協力が必要です」※京都市ごみ減量推進会議=市民・事業者・行政の三者の協力により、ごみ減量に取り組む団体購入した商品がコチラ注目してみてやに家庭ごみの6割を占める食品トレー包装レジ袋

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