リビング京都 中央版 9月22日号
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(16)2012年9月22日(土曜日)中央第1604号どっしりとした門をくぐると、庭の木々の向こうに見える「歴史・文化・交流の家」。玄関の奥は土間になっていて、おくどさんのある台所に通じています。「実は、この土間の部分は、昨年4月まで私の姉たちが洋室に改装して住んでいました。ですが、姉たちが高齢になり、住まいを移したことを機に、この家を当時の姿に近い状態に復元したんです」と、11代目当主・長谷川良雄さんの三女、中川名津さん。そして、約1年の修復工事を経て、長谷川家は「歴史・文化・交流の家」として生まれ変わることに。名津さんは夫の聰七郎さんとともに開館の準備をしてきました。では、そもそもなぜ、大掛かりな工事をしてまで公開に踏み切ったのでしょうか。それには、地域への思いがあったと語る中川さん夫婦。現在、東九条には多くの住宅が立ち並び、かつての農村地帯の面影は、長谷川家のほか数軒の農家住宅を除くと、ほとんどありません。「今、京都では、古い建物がマンションに変わっています。『歴史・文化・交流の家』を通して、伝統ある建物を保存していくことの大切さを伝えていきたいんです」と名南区の農家住宅が「歴史・文化・交流の家」として公開されています古い昔から、農業地帯として発展していた京都市南区の東九条。この地で代々農業を営んできた長谷川家の築270年の住宅が、9月から地域の交流の場にと一般公開されています。撮影/橋本正樹場この建物、2階は洋画家だった名津さんの父・長谷川良雄さんの作品を鑑賞できるギャラリー。繊細なタッチで描かれた水彩画は、京都の自然を題材にしたものが目立ちます。このほかにも、同館にはここで暮らしてきた人たちの足跡を示すものが数多く残っています。印象的だったのは、1階の床の間に飾られている名津さんの祖父・長谷川清之進さんが13歳のときに描いた絵巻物です。「これは1864年の津さん。そのためにも、この家を地域の交流の場にしていきたいと願っているのだとか。「文化的な活動を通じて、世代を超えた交流が生まれる場になることを願っています。セミナーやコンサートの会場としても貸し出していきたいです」長州征伐の折、会津軍が竹田街道を南下していった様子を描いたもの」と聰七郎さん。歴史の一場面を目撃した少年の興奮が伝わる一枚です。「このとき、会津軍はこの家に滞在したんですよ。床柱に付いている傷は、彼らの武具が当たってできたといわれています」東九条でとれた農作物を高瀬川経由で都へ運んでいたことがわかる手描きの地図もあり、当時の東九条の様子がしのばれました。歴史のロマンに触れられる建物といえば、お城や寺社を連想しがちですが、長い歴史を生き抜いてきた家からは、その時代を生きた市井の人の思いがより鮮明に伝わってくる…。「歴史・文化・交流の家」は、そんなことを感じられるスポットです。歴史に思いをはせられる場所清之進さんの収集物が飾られた洋風のスペース。「地図が好きだったようで、江戸期のものから舶来物の地球儀まで、いろいろ出てきたよね」と話す中川名津さんと夫の聰七郎さんが、家の地域の交流のに長谷川良雄さんの絵が展示されているギャラリー。良雄さんが師事していた画家・浅井忠さんの原画も飾られています土間の天井には、当時の構造のままの太い梁(はり)が渡してあります農業を家業としていた長谷川家ですが、東九条は洛中との交易が盛んな地域だったため、建築様式は、一部京町家の影響を受けているそう【開館日時】毎週土・日曜日の午前10時~午後4時30分(入館は4時まで)※夏期(7月22日~8月31日)と冬期(12月10日~3月20日)は展示替えのため休館【入館料】一般500円、大学生または70歳以上の人400円、中高生200円。小学生以下と障害者手帳を持っている人は無料【住所、電話番号】京都市南区東九条東札辻町5(市バス「札ノ辻」停より徒歩3分、地下鉄「十条」駅より徒歩7分)、☎075(606)1956、http://hasegawa.okoshi-yasu.net/index.htmlこちらが、清之進さんが13歳のときに描いた絵巻物築270年●主な配布地域=北区・上京区・中京区・下京区・左京区・南区・東山区・山科区●配布部数=193,910部(2009年日本ABC協会報告予定宅配部数)(※リビング京都3エリア合計490,330部を宅配)●紙面に広告主名が見出しとして表示されているものは、その企業・機関からのPR情報です。 リビング新聞は仙台から鹿児島まで全国65エリア(版)900万部をネットワークしています。 ●表示価格で特記事項のないものは消費税額を含んだ総額表示です(免税・非課税商品は税が転嫁されません)京都リビング新聞社が主体となり、読者の皆さまからお預かりした個人情報は、当社が責任を持って管理します。当社へのアンケートやプレゼントのご応募、催し等のお申し込みでいただいた個人情報は、謝礼や当選賞品の発送、案内状の送付等の目的にのみ使用します。また、アンケート等の集計結果は個人を識別できない形にデータ処理をし、当社の事業活動に使用します。当社では、ご本人の承諾のない限り、収集した個人情報を前述の目京都リビング新聞社が取り扱う個人情報について 的以外に使用、第三者に提供することはありません。なお、本紙掲載の広告主が収集する個人情報の取り扱いに関しては、各々の広告主にお問い合わせください。個人情報保護管理者 平岩 護◆個人情報保護に関するお問い合わせ 個人情報保護推進事務局 ☎075(257)6504(祝日を除く月曜~金曜、午前10時~午後5時)[紙面の無断転載を禁じます]〒604-8141 京都市中京区蛸薬師通高倉西入泉正寺町330 京都リビング新聞社ビル ☎075(212)4411㈹http://www.jafna.or.jp日本生活情報紙協会加盟紙

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