ﾘﾋﾞﾝｸﾞ京都 西南版 11月3日号

1/12

2012年11月3日1610号編集/内山 掲載日:11/03 出稿表:001-7 サイズ:全13 記事名:フロント1面制作岩橋出力→編集部●●宛◇2面に続く紋屋とは、宮中に納める織物の扱いを取り仕切っていた織元である御寮(ごりょう)織物司のこと。紋屋・井関家の初代宗鱗は、袋小路をふさいでいた屋敷の中に道を通して、大宮通から智恵光院通まで続く道を作りました。それが、今出川通から大宮通を北上し、5筋目を西に入った道なのです。「私財を投じて、町の人々の利便性を図ったようです。紋屋を冠した名前からは、西陣の人々に重宝され、愛されていたことがうかがえます」辻子は、名前が残っているものだけでも約100カ所。その中から、5つの辻子を紹介します。京都産業大学日本文化研究所上席特別客員研究員で〝宣京師〟の小嶋一郎さんが、ユニークな名前を持つ辻子をセレクトしてくれました。※いわれには諸説あります辻子の中ほどには、町家の路地(ろうじ)の趣が感じられる「三上家路地」が接していますかつて京都御所の東側には花街があり、白梅という芸妓(げいぎ)がいました。その白梅の名が付けられたのは、寺町通を今出川から4筋下った角にある本禅寺に沿って東に入る道。「辻子の名前になるくらい評判だったなんて、なにかロマンスがあったのかもしれませんね」京都の市街地には、通りと通りを〝ちょっとだけ〞つなぐ「辻子(づし)」という道があります。平安の昔から存在するもので、近ごろ人気の路地よりも歴史が深いそうですよ。辻子を歩けば、京都のことをもっと知ることができるかもしれません。(づし)現在、西国三十三所の第19番札所になっている行願寺は、創建当時、一条通小川の北側にありました。「寺を開いた行円上人は、昔、シカを殺生したことを悔いて、いつも鹿革の衣をまとってい小川通と油小路通をまっすぐつないでいますました。そのため、いつしか人々から革聖(かわひじり)と呼ばれるようになったそうです。革聖のお堂だから革堂(こうどう)と、呼び慣らわされるようになったんです」西陣の地名は、応仁の乱で西軍の総大将だった山名宗全(持豊)が堀川の西に陣を構えていたことに由来します。堀川今出川を上がって西側の1筋目角に「山名宗全邸址」の碑が、そして少し先に「山名宗全邸宅跡」の駒札も建てられています。「約10年にわたった応仁の乱の後、荒れ果てたこの地にぽつぽつと人が住みついてできたのが織物産業の町・西陣。生活や商売のために必要になって作った道だと思います」写真右にあるのが「山名宗全邸宅跡」の駒札です智恵光院通上立売を西に入ったところにある雨宝院(通称「西陣聖天」)は、平安時代に創建された大聖観喜寺の流れをくむ寺院。その一本北側にある道に、この名がついています。「かつて大聖観喜寺は奈良・東大寺に匹敵するぐらいの巨大な伽藍(がらん)を誇っていましたが、徐々に衰退し規模が縮小。子院であった雨宝院だけが残り、荒れた境内地を行き来しやすいようにと作った道に、人々は信仰する聖天さんにあやかった名前をつけたのでしょう」今もこの辻子を通って〝聖天さん〟にお参りする人がいるそう築地塀に沿って辻子を東へ進むと河原町通に出ますネーミングから歴史が分かる!?白梅辻子(しらうめづし)ロマン漂う芸妓の存在も撮影/児嶋肇ほかその道を、進むとどこにつながって?いる紋屋辻子(もんやづし)織物司が私財を投じて作った道革堂辻子(こうどうづし)上人がまとった鹿革の衣聖天辻子(しょうてんづし)庶民の信仰を集めた西陣聖天が由来山名辻子(やまなづし)西陣の地名発祥の地に2012年11月3日1610号女性のための総合生活情報紙2012年11月3日1610号PICK UP土曜日発行◎無料発行/広告は☎075(212)4411㈹ 記事は☎075(212)4422㈹★配布はリビングプロシード☎075(241)2122㈹11月10日号は休刊次は11月17日号かけいぼ診断 定年までの目標貯蓄額は5まちナビ 「西岡衆子ども武者行列」登場12☎075(212)4411㈹http://kyotoliving.co.jpリビング京都がまるごと読めるhttp://kyotoliving.co.jpるめ始めました電子ブック

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer9以上が必要です