リビング京都 西南版 3月30日号
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(3)2013年3月30日(土曜日)西南第1626号開通前と開通後、読者の実感は?交差点の国土交通省 京都国道事務所国道9号と物集女街道が交差する千代原口。この交差点の地下をくぐるように設けられた東西1㎞の地下トンネル「千代原口トンネル」が2月23日に開通しました。京都でも指折りの渋滞ポイントに数えられる交差点は、どのように変わったのでしょうか?近隣に暮らすリビング読者6人に集まってもらい、開通前後の様子について語ってもらいました。千代原口交差点の渋滞は、長年にわたって深刻な状態が続いていました。朝夕のラッシュ時には、平日で国道9号に最大約2㎞、物集女街道も約0・3㎞の渋滞が発生。京都市内から亀岡方面へ行く車、高速道路の大山崎インターチェンジを降りて沓掛インターチェンジを目指す車が集中し、信号待ちで車の列が連なった結果、渋滞の発生を招いていたのです。千代原口トンネルの利用が始まる前の状況について、「国道9号は混んでいるのが普通」「千代原口の交差点は、いつも生活道路の抜け道利用が減少改善が進む一方、まだまだ気になる点も。「ガタガタのままの歩道は、どうなるんでしょうか?」(日野さん)地下トンネルの工事が終了したことで、次は歩道の工事に着手。電線などを歩道の地下に納める電線共同溝の整備が進められる予定です。いずれは、電柱も撤去。バリアフリー化し、歩行者が歩きやすく、車いす利用者も通行しやすい歩道になるのだそうです。実は、「千代原口トンネルの開通で、本当に渋滞は解消されるの?」と半信半疑だったというみなさん。開通後すぐに見え始めたその効果もあり、「今後は、千代原口周辺の歩道整備にも、期待を寄せたい」とのことでした。●国土交通省 京都国道事務所=京都市下京区西洞院通塩小路下ル南不動堂町808、☎075(351)3300信号待ちで大変」と口をそろえて話す6人。国道9号と物集女街道の渋滞を避けるために、周辺の住宅街の生活道路を〝裏道〞として利用する車両も多く見られたそうです。その車両が、「千代原口トンネル」開通で千代原口交差点の地下をノンストップで通過できるようになってほどなく減少。「地下トンネルを利用したら、ものすごく早く通過できて感動しました。地上の千代原口交差点の通行もスムーズで、信号待ちをせずに済んだんですよ」(藤田さん)、今後は、歩道整備でますます快適に渋滞知らずで、通行がスムーズに「地下トンネルでの走行に感動!」「前だったら同じ距離を何度も信号に引っかかりながら10分近くかけて通行していたと思います。それが、あまりに早く通過してしまったので、『えっ、もう地上?』とびっくりしました」(北さん)など、その状況に驚きとうれしさが隠せないよう開通前、みんなが困っていたことは?4月21日(日)には「にそと」開通!京都第二外環状道路(通称「にそと」)は、久御山インターチェンジと沓掛インターチェンジをつなぐ総延長15.7㎞の自動車専用道路。平成15年に、久御山インターチェンジ・大山崎インターチェンジ間が完成・開通。残りの大山崎インターチェンジ・沓掛インターチェンジ間が、4月21日(日)に開通します座談会に参加して京都市と京都府北部をつなぐ幹線道路の国道9号の交通混雑を緩和し、安全で快適な環境づくりを目指すために、千代原口交差点を地下化(立体化)。延長約1㎞。平成14年から工事が始まり、10年以上かけて完成。2月23日に開通しました近隣に暮らす人ならではの実体験が次々と語られましたです。その激変ぶりを物語るのが、ラジオの「渋滞情報」です。かつては京都府内で1、2位を争う渋滞ポイントだった「千代原口」の名称が、開通後1週間、ほとんど登場しなくなったのです。変わったのは、渋滞の解消だけではありません。「子どもの小学校の通学路は、渋滞を避けて抜けてくる車で危険なくらいでした。それが、開通後は、車の交通量が減ったように思いますし、静かになりました。道が混まないので、スーパーにも行きやすくなってうれしいです」(多々納さん)「以前は、豆田街道から渋滞する国道9号に合流するのは、至難の業でした。でも、国道9号を走る車の流れが変わって、スムーズに合流できるようになりました」(向井さん)周辺の生活道路を〝わざわざ〞抜けなくても、幹線道路が〝普通〞に走行できることに、多くのドライバーが気づきはじめているよう。千代原口トンネルの存在が浸透すれば、さらに、この効果は大きくなると思われます。また、「自転車で千代原口の交差点を渡るときに、車が減ってガランと自転車に乗っていると、曲がり角などで車が突っ込んできて危ない住宅街の道路は道幅が狭くて、すれ違う車が多いと大変。それに、スピードを出している車も多くて怖い交差点に右折信号がなくて、青信号の時間も短い。黄色信号で右折しようとすると、クラクションを鳴らされて、危険な思いを何度もした幹線道路は混んでいるので、裏道を使うのが当たり前。車の通行でうるさいときも工事の騒音と振動がひどかったスーパーに買い物に出るのにも、道が混んでいて時間がかかって大変これだけ渋滞が解消されると、抜け道を通る必要がなくなりそうです藤田文子さん多々納(ただの)小百合さんトンネルは走りやすくて、時間も短縮できていいですね北純子さん小学校の通学路も、抜け道に。通学時間帯に通行を規制していると、ドライバーから文句を言われた至京都市内西京警察署西友至亀岡市完成した「千代原口トンネル」の国道9号千代原口交差点がで、したなと思いました」(日野さん)、「ちょうど開通日に市バスに乗ったんですが、渋滞なく、時間通りに運行されていて、快適でしたよ」(出雲さん)という声も。交通量の多い千代原口は、渋滞ポイントであると同時に、年間約70件もの交通事故が多発する場所です。そのうち、人対車、出合い頭や右左折時の事故が全体の約6割を占めています。交差点が地下化したことにより、車両の錯綜(さくそう)が減り、交通事故の減少も期待されているのだそうですよ。千代原口周辺が静かになった気がします日野弘美さん自転車でも通りやすい道ができるといいなぁ在住歴45年。車が少なくなって、景色がすっきりしました出雲美智子さん向井由貴さん洛西方面へ、裏道を通らずに行けそうでウレシイ「国道9号千代原口交差点 立体交差」とは?
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