リビング京都 西南版 6月15日号
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2013年6月15日1634号▶「寺社などの土塀は呼吸していて、空気中の水分が多いときは、その湿気を吸ってくれ、乾燥したときには貯めている湿気を吐き出すので、植物と共存しやすいんです」と小河さん。著書に「露地のきまり-植熊の茶庭づくりとその手入れ」(淡交社)など▲「一年中緑色のコケですが、4月になると新芽が出て、少し淡いグリーンに。そこから夏に向かって色合いが濃くなります。雨上がりのしっとりした風情もすてきですよ」と橋本さん編集/山舗 掲載日:06/01 出稿表:001-7 サイズ:全13 記事名:フロント1面制作渡辺出力→編集部●●宛◇2面に続く今年は、例年になく早い梅雨入りでしたね。「ジトジトして嫌やわぁ」といわれるこの季節、実はこの湿気があるからこそ生まれるものもあるのです。湿気との上手な付き合い方もあわせて、京都ならではの話をいくつか紹介しましょう。撮影/竹中稔彦、鈴木誠一ほか◀小河さんの作庭による関本邸の庭。「モミジは葉から水分がでているので、下のコケに向けて自然のミストを発しているんですよ」(小河さん)地面一面をコケが覆う祇王寺の庭園。見る場所によって異なる庭の表情が楽しめる祇王寺(右京区嵯峨鳥居本小坂32)。拝観時間=午前9時〜午後4時30分。大人300円、小学生100円嵯峨野、小倉山のふもとにたたずむ祇王寺。木々の間を通って庵(いおり)へ向かうと目を奪われたのは、緑のグラデーションが美しい庭。地面は一面のコケ、見上げると上にはカエデ、そして庭の向こうには竹林も見えます。「毎日の手入れは、落ち葉を拾ったり、雑草を抜いたり。木々については年に数回剪定(せんてい)しますが、コケはほとんど自然のままの状態なんですよ」と、祇王寺の庵主・橋本ちえ子さん。この庭は昭和の初期に作られたもので、今では50種類以上のコケが生えているのだとか。よほどコケにとって住み心地がよいのでしょうか?「このあたりは山麓ですので、湿気が多く、梅植物に必要な水分が空気中に多い好環境「京都の寺社の庭が美しいのは、木々や花々、コケなど植物にとって、育ちやすい環境にあるということが大きいです」と話してくれたのは、庭師「植熊」の親方・小河正行さん。私たちが嫌がる湿気は、「植物が育つのに欠かせない水分が、空気中に多く含まれているということ」。特に梅雨時のベタッとした感じは、まさに水分を肌にまとっているから。「よく、コケが枯れないように毎日水やりをしているという話を聞きますが、コケ(特に乾燥に強いスギゴケ)が枯れる理由の90%は、水のやりすぎなんですよ(笑)。コケは、乾いてきたらしぼみ、湿気があるときはぱっと開いて自ら水分を取り込もうとするんです。それをしぼんだときに枯れたと勘違いする人が多いようで」(小河さん)なるほど、祇王寺の橋本さんが、庭のコケをほ雨時にはげた箱に入れた革靴にすぐにカビが生えてしまうほどです。それだからか、乾燥が続くと水をまく程度で大丈夫なんです。また、コケには、庭に植えているカエデが大切な役割を果たしていると思います。カエデの葉が日光をさえぎって、日が当たりすぎるのを防いでくれているのですから」(橋本さん)◀上向きにのびる「スギゴケ」(写真奥)や、淡い緑色の「コバノチョウチンゴケ」(写真手前)など、よく見ると、色や形はさまざまとんど自然のままにしているというのも、そういうことなんですね。「ただ、東京のビルの上では『スギゴケに1カ月水をやらなかったら枯れた』と聞いたことがことがあります。それだけ、環境が違うんですね」しさもいしさも美お2013年6月15日1634号女性のための総合生活情報紙2013年6月15日1634号京都Building Your Dream Home in Kyoto 2013でかなえる家づくり2013年度版※機種によっては利用できない場合があります 2次元コードからアクセス1 0120(855)123土日祝除く 午前9時30分~午後5時 http://kyotoliving.co.jp/リビング京都検索今すぐお申し込みを本紙 掲載日:0518 出稿表:000-2 サイズ 記事名:京都でかなえる家づくり2013_突出営業/小畑制作松原出力小畑エリア好評につき第3弾発刊!5月31日京都リビング新聞社がお届けする本誌・送料とも無料の住宅本ですPICK UP土曜日発行◎無料発行/広告は☎075(212)4411㈹ 記事は☎075(212)4422㈹★配布はリビングプロシード☎075(241)2122㈹今日のもう一品5かけいぼ診断 貯蓄を切り崩す日々に不安6アジサイを飾ろう12☎075(212)4411㈹http://kyotoliving.co.jpリビング京都がまるごと読めるあります電子ブック
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