リビング京都 西南版 11月16日号
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(16)2013年11月16日(土曜日)西南第1653号舞台を作ったのは、NPO法人京都土の塾のメンバーたち。大原野の荒廃田を開墾し畑を作っている同塾は、竹に侵食されたこの森を再生するために、所有者である京都市と協定を締結。竹の伐採を始めました。ある日の作業が終わったとき、「森の雰囲気に触発されて歌ってみたんです」とメンバーの奥村美保さん。「そうしたら、奥村さんの歌声がすごく響き、心地よくて疲れも吹き飛びました」と、同塾・副理事の玉井敏夫さんはそのときの感動を語ります。「この森の音響効果を生かしたコンサートをしたい、そのための舞台を作りたいと思ったんです」(奥村さん)。西山にヒノキの間伐材が放置されているという話を耳にし、ヒノキが譲り受けられることを知って「これで舞台を作ろう! 話は一気に本格化しました」。約2年間、山から間伐材を運び出すところから、舞台の建築、完成までほぼ全てを人力で対応。これまでに延べ600人がかかわったのだとか。「やるならとことんやろうというのが、私たちの気持ちの根底にありますね(笑)。自然の中で手間暇かけた仕事をすると、不思議と力がわいてくるんですよ」(玉井さん)(上)7.2m四方ある舞台は、能や狂言といった古典芸能も演じられるサイズなのだとか。軽く焼き防腐処理を施したヒノキを、丹念に組み上げています(下)舞台の階段に使っている石も、山の中で調達。「13人がかりで運んだ石なんですよ」この日作業に来ていた塾のメンバー(写真前列左側が玉井さん、同右端が奥村さん)。観客席を囲むように竹林が広がり、「ホールとしては2000人規模の会場並み」とか日時 12月7日(土)午後1時~3時 (開場は午後0時30分)。 入場無料。申し込み不要会場 響きあういのちの舞台 (京都市西京区御陵峰ケ堂・京都市市有林)アクセス 阪急「桂」駅から市バス・京阪京 都交通バスで「桂坂中央」行きに乗車し、 「東桂坂」停下車。JR「桂川」駅からヤサ カバス・京阪京都交通バスで「桂坂中央」 行きに乗車し、「東桂坂」停下車。 「東桂坂」停から東海道自然歩道を歩い て約15分。駐車場なし問い合わせ 京都土の塾・奥村さん= 4090(7768)2094 京都土の塾ホームページは http://kyoto-tuti.org/手づくりの〝ヒノキ舞台〟でコンサートを開催12月7日(土)京都大学桂キャンパス近くの森の中に、ヒノキの間伐材を利用した舞台が完成しました。空を仰ぐこの場所で、どんな音が聞こえるのでしょう。作業の基本は手仕事2年間で延べ600人シカやサルも観客に!?森と人がかかわるきっかけに「この舞台の素晴らしさを、ぜひ体感してみて!」取材時、記者にそう言って、作業に来ていた塾のメンバーがギターの伴奏に合わせ、歌を披露してくれました。観客席は、山の緩やかな傾斜を利用し間伐材をイス代わりにしたもの。その間を吹き抜ける風のように、歌声が広がっていきました。「観客席の前の方は、生の声。後ろの方は、周囲の竹林に反響して聞こえる声なんですよ」ふと足元を見ると動物の足あとが! 「作業中も、シカやサルなどいろんな生き物の気配をいっぱい感じていました。〝響きあういのちの舞台〞と名づけたここは、マイクやアンプなどの音響設備は一切使いません。機械の力に頼らず、人間も自分の体ひとつで表現するのが一番似合う場所」と奥村さん。玉井さんも、「いろいろなコンサートなど、ここを利用して大人も子どもも森に親しみ、五感を磨く場所にしたいですね」。そして、企画したのが「響きあういのち〜野生の森のコンサート〜」です。パンフルート(植物の茎などを使った管楽器)の岩田英憲さん、バリトンの𡈽野研治さん、ソプラノの牧野元美さん、朗読の栗山かおりさん、尺八の岳人山さんのソロを中心にしたプログラムが予定されています。童謡「山の音楽家」さながらの世界が楽しめそうですね。撮影/畑中勝如ほかポスト京都大学桂キャンパスコンサート案内板東桂坂バス停東海道自然歩道コンサート会場コンサート会場のやがきますに●主な配布地域=右京区・南区・西京区・向日市・長岡京市・大山崎町・伏見区●配布部数=151,605部(2009年日本ABC協会報告予定宅配部数)(※リビング京都3エリア合計490,330部を宅配)●紙面に広告主名が見出しとして表示されているものは、その企業・機関からのPR情報です。リビング新聞は仙台から鹿児島まで全国65エリア(版)900万部をネットワークしています。 ●表示価格で特記事項のないものは消費税額を含んだ総額表示です(免税・非課税商品は税が転嫁されません)●個人情報の取扱いについては当社ホームページまたは個人情報保護推進事務局 ☎075(257)6504(祝日を除く月曜~金曜、午前10時~午後5時)までお問い合わせください。本紙掲載の広告主が収集した個人情報に関しては各広告主へお問い合わせください。[紙面の無断転載を禁じます]〒604-8141 京都市中京区蛸薬師通高倉西入泉正寺町330 京都リビング新聞社ビル ☎075(212)4411㈹http://www.jafna.or.jp日本生活情報紙協会加盟紙電子ブックも読めますホームページでは無料のhttp://kyotoliving.co.jp

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