リビング京都 中央版 9月13日号
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(4)2014年9月13日(土曜日)中央第1687号全国で260カ所以上の有料老人ホームを運営する、ベネッセスタイルケアの住宅型有料老人ホーム「グランダ山ノ内」が、12月、京都に初めてオープンする予定です。京福電鉄「山ノ内」駅、地下鉄東西線「西大路御池」駅、阪急京都線「西院」駅の3駅が利用できる好立地に加え、サービススタッフが24時間、看護職員が日中365日常駐。安心感のある快適な暮らしをサポートしてくれます。詳しいサービスやホームでの生活について知りたい人は、まず資料請求を。京都府立医科大学大学院・成本迅さんに聞きました認知症の症状を見逃さず適切な治療と介護を主催/ベネッセスタイルケア今や65歳以上の10人に1人が認知症と推測され、「家族が認知症になったら」と、高齢者を抱える家族にとっては心配になるところですね。そこで、全国で260カ所以上の有料老人ホームを運営する「ベネッセスタイルケア」では、認知症への理解を深め、正しく向き合うための「地域医療セミナー」を9月・10月の2回シリーズで開催します。講師の京都府立医科大学大学院・成本迅さんに、認知症の前兆や早期発見の重要性、家族の対応などについて聞きました。認知症の前兆を知る早期発見の目安を教えてください。「初期症状として、以前より少し集中力が落ちた、ちょっと気分が沈むという方もいらっしゃいます。しかし、最も頻度の高いアルツハイマー型認知症は一日では発症せず、はっきりとした症状が現れるまで1〜2年と、年単位で進行していきます。一日の中で同じことを繰り返し言う、怒りっぽくなったと感じる、日付けや曜日が覚えられない。こういった症状(表1参照)が見られたら、早めに病院を受診してください。早期に発見できれば、本人と家族が将来のことをゆっくり考える時間を持てますし、本人と家族を支援する体制を整えられます」家族の変化に気をつけ病気などで脳が萎縮したり、血流が悪くなるなどして、記憶力、判断力、注意力などが低下し、日常生活などに支障が出ている状態のこと。原因となる疾患にはさまざまなものがありますが、記憶障害が主症状の「アルツハイマー型」が最も多く全体の5割以上を占め、次いで脳血管障害による「脳血管性」「レビー小体型」「前頭側頭型」などが。それぞれに治療法が異なるため、まずは病型の診断が必要です。認知症の進行による脳組織の変化や体調不良、あるいは、環境や人間関係の変化など、さまざまな要因で表れる症状。怒りっぽくなって暴言を吐いたり、暴力や被害妄想、徘徊(はいかい)、介護拒否などが見られ、介護者の負担が重くなります。「○○がない、盗まれた」というような「モノ盗られ妄想」や、幻覚を経験する人も。周囲が対応を工夫することで緩和したり、予防できる症状もあります。成本迅さん京都府立医科大学大学院 医学研究科 精神機能病態学 講師精神保健指定医、認知症サポート医、日本老年精神医学会専門医・指導医ベネッセスタイルケアお客様窓口地域医療セミナー9月28日(日)・10月19日(日)開催家族の気づきと対応への理解が大切高齢化とともに増加する認知症手助けが必要な物忘れに注意を早期発見は家族の気づきが一番のカギにる必要がありますね。 「家族が同居していると気づきやすいと思われがちですが、そうでない場合もあります。例えば認知症が進行し、徐々にできないことが増えてきても、『もうやらなくていい』と家族が手助けをしてしまい、問題が表面化しないこともあるのです。逆に離れて暮らしている家族の場合は、普段の生活を見ることができないので気づきにくい傾向にあります。帰省時に、傷んだ食材がそのまま残っていて料理がうまくできなくなっている、掃除ができず家が荒れているといった〝気づき〞はありませんか? 特に一人暮らしだと、周りの手助けが少ないので、軽い認知症の場合でも生活に支障が出てしまいます」認知症とは?認知症の約8割が経験するBPSD(行動・心理症状)とは表1表2●同じことを何度も繰り返して話したり、 聞いたりする●曜日や日付がわからず何度も確認する●薬の飲み忘れや、飲んだかどうか わからなくなることがある●失敗を指摘されると隠そうとしたり、 些細なことで怒るようになった (京都市「認知症?『気づいて相談!』 チェックシート」より抜粋)ベネッセの「地域医療セミナー」主催/ベネッセスタイルケア外観イメージ図(土地・建物の所有形態/事業主体非所有)〈施設概要〉■住所/京都市右京区山ノ内養老町7-1■入居要件/入居時自立・要支援・要介護、契約時原則満65歳以上■居住の権利形態/利用権方式■利用料の支払方式/選択方式■居室区分/全室個室■事業主体/(株)ベネッセスタイルケア※「グランダ山ノ内」は住宅型有料老人ホーム。自立から要介護5、認知症の人も入居可。要介護(要支援)認定を受けている人は、ケアプランに基づき、地域の介護保険サービスや同ホーム併設の同社訪問介護事業所(申請予定)が利用可能です。介護サービス費用は別途要価値観や生活習慣によって治療法や対応にも違いが認知症の治療法について教えてください。「アルツハイマー型の場合は残念ながら、今の医学では治すことはできませんが、進行を遅らせ、症状を軽くできる4種の薬があります。初期であれば健常に働いている脳の部分もたくさんあり、ほかのところでカバーできます。それぞれの人柄や価値観、生活習慣に合わせて、治療やリハビリに取り組むことが大切です」やはり、正しい診断を受けることが大切ですね。「診断が遅れると、その間、家族は認知症であることが分かりませんから、『なぜ同じことを聞くの?』『また物をなくしたの?』と叱責(しっせき)してしまう傾向があります。そうなると家族関係が悪くなったり、本人にうつやイライラ、興奮といった精神症状が起きてしまうケースも。そうしていくうちに記憶や会話、日常生活動作が失われていく『中核症状』をはじめ、徘徊(はいかい)や妄想、暴力行為などが生じる『行動・心理症状』(BPSD・表2参照)へと進行してしまうこともあり、本人はもちろん、家族の負担も大きくなってしまいます。医師の診断・説明を受けたうえで、対応法を考える必要があります」社会的なサポートも活用してゆとりを持った介護を家族が認知症と診断された場合はどうすればよいですか?「認知症と診断されたからといって、翌日から世界が一変してしまうわけではありません。ただ、これまでのように本人が一人で何もかもするのは難しくなります。あせらず抱え込まずに、まずはかかりつけ医や地域包括支援センターに相談してください。また、大切な家族とはいえ、認知症が進行してしまった人の見守りや介護は決して容易なものではありません。デイケアやショートステイなどのサービスを利用し、介護者が自分の時間を持つようにしてください。手助けを受けられる〝伴走者〞を見つけておくことも大切なポイントです」セミナーでは、どんな話が聞けますか?「9月の第1回では、認知症の基礎知識をお話しします。認知症の原因や検査・診断方法のほか、認知症と診断された際の家族の心構えについても、お話しする予定です。第2回は、認知症介護をされている家族に向けて、認知症の方の精神状態やその対処法の他、介護サービスの上手な利用方法などをお話しします。認知症への不安を抱く人も多いかと思いますが、豊かな老後のために、認知症を正しく理解してほしいですね」京都市右京区に、12月オープン予定自立から要介護5、認知症の人も入居可ベネッセの住宅型有料老人ホーム「グランダ山ノ内」 3駅3路線利用可能な好立地資料請求受け付け開始!認知症とは、どんな病気なのでしょうか。「認知症は脳に原因があって起こる疾患で、最も多いのがアルツハイマー型です。その他に脳卒中などが起因する脳血管性認知症や、レビー小体型、前頭側頭型などに分けられます(表1参照)。一般的には記憶障害や、現在の年月・時刻が分からないといった見当識障害、判断力・理解力の低下などが起こり、結果として日常生活がしづらくなります。ただ、物忘れなどの症状が出ていても、生活に支障がない場合は一概に認知症とは呼びません。人の助けが必要となった時点で初めて、認知症の疑いが強くなります。しかし、急に症状が出た場合は、脳腫瘍や正常圧水頭症といった病気が隠れていることもありますので、何かおかしいと気づいたら医療機関に相談しましょう」認知症と加齢による物忘れはどう違うのか教えてください。「40歳を超えると、人間は物忘れを自覚するといわれています。ですが、認知症の物忘れとそうでない物忘れには違いがあります。例えば、昨日のご飯に何を食べたのかを聞かれ、献立を思い出せない場合や、ヒントを与えると思い出せるのは健常な人や加齢による物忘れです。一方、『ご飯は食べていない』と行動や体験そのものが記憶から消し去られている場合は、認知症の可能性が高いといえます。特にアルツハイマー型の場合は、こうした大きな記憶の〝抜け〞が出てくるため、日常生活で何らかの支障をきたすようになります。また、何かを忘れてしまっても、それを認めずに言い訳をしたり、周囲のせいにする『取り繕い現象』もアルツハイマー型の特徴です」では、次に「軽度認知障害(MCⅠ)」について教えてください。「厚生労働省の発表では、『軽度認知障害(MCⅠ)』の高齢者が400万人を超えると推測されています。詳しい記憶力の検査をすると、物忘れの程度が加齢による範囲より低下はしているが、生活には支障はないという状態です。認知症の予備軍的に捉えられることも多いのですが、必ずしも認知症になるわけではありません。一般的には、軽度認知障害ではない方と比べると認知症になるリスクは高いといわれますが、この時点でさまざまな予防策を行えば、発症を遅らせたり、発症しない確率を高めることが期待できます」予約制参加無料★新町通京都タワー中央郵便局東洞院通烏丸通塩小路通京都第2タワーホテル京都センチュリーホテルホテルグランヴィア京都JR京都駅メルパルク京都ベネッセの介護 関西検索http://kaigo.benesse-style-care.co.jp/kansai/セミナー予約・問い合わせ・資料請求早期発見の目安〈講師〉成本迅さん〈会場〉メルパルク京都(JR「京都」駅烏丸中央口から東へ徒歩約1分)〈定員〉各回とも先着120人※参加希望者は、前日までに電話で予約を10120(02)3715(1回のみの参加も可)第1回「診断と治療」9月28日(日)午後2時~3時30分「認知症の基礎知識と家族にできること」~もしも家族が認知症になったら~認知症の前兆や基礎知識、治療法や予防のポイント、認知症と診断された際の家族の対応について、専門医の視点から分かりやすく解説してくれます。第2回「認知症ケア」10月19日(日)午後2時~3時30分「専門医から学ぶ認知症との向き合い方」~認知症になってもその方らしく生きるために~介護を担う家族に向けて、認知症の人の精神状態を理解してもらい、実際に介護をする際の心構えや対応方法について、事例を交えながら解説。また、病院を受診する際のポイントや薬の副作用、介護サービスの利用の仕方などの話もあります。10120(02)3715午前9時~午後6時(土・日曜、祝日含む毎日)※身体などの状況により、入居できない場合もあります東京都渋谷区渋谷2-17-5 シオノギ渋谷ビル

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