リビング京都 中央版 10月4日号
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(2)2014年10月4日(土曜日)中央第1690号「この建物に出会っていなければ、お店をしようなんて思わなかった」という浜谷冨美子さん。この「店の間」が雑貨店スペースに甘いメロンのような香りを放つ桂ウリは、大きくなると40㌢以上に。収穫後は追熟して、真空パックで冷凍保存しています。左から長尾万葉さん、堀絢菜さん揚げたてを手に、西冨学さん。「今後作ろうと思っているのは、漬物を使ったコロッケ」。コロッケは、揚げたもの、揚げる前のもの(持ち帰り2時間以内)、両方を購入できます〝バリアアリ〟も魅力町家も住人も、生き生きとしています浜谷冨美子さん京都の伝統野菜を栽培し、種子の保存や販売などを行う京都府立桂高等「ドライフルーツとくるみ」「ボロネーゼ」「豚角煮とショウガ」…。「西冨家コロッケ店」に並ぶのは、そんなちょっと変わったメニューの数々。河原町通松原を下がったところにあるお店も、一学校「京の伝統野菜を守る研究班」。2、3年生の生徒17人が参加し、さまざまな京野菜を栽培しています。なかでも注目を集めているのが、桂ウリです。奈良漬に使われてきたことでも知られる桂ウリ。しかし虫が付きやすいことや、病気に弱いことなどから栽培農家が減少していました。同研究班がこの野菜と出会ったのは4年前。京野菜の栽培を種の採取からしている農家を探していたところ、当時、桂ウリを栽培していた唯一の農家が貴重な種を分けてくれたのです。4月に種をまき、7月〜8月下旬の収穫まで、水やりや除草などが続く桂ウリの栽培作業。授業見したところカフェやバーのような、おしゃれな雰囲気です。「コロッケが好きだから」。店主の西冨学さん(34歳)がそんな思いで会社員をやめて、この店を開いたのは2012年78年前まで西宮市のアパートで、夫と子どもの3人暮らしをしていた浜谷冨美子さん(47歳)。転居を考え始めたころ、漠然と思い浮かんだのは「古い木の家」でした。「子育てを考えたとき、バリアフリーではなく、段差があったりする〝バリアアリ〞がいい。暑さや寒さを肌で感じることも大切だと思いました」(浜谷さん)一年をかけて夫の通勤圏内の物件を探した結果、出会ったのが明治35年建築の現在の住まい。「町家でなくても、古ければよかったのですが、玄関から奥の庭まで見渡せる、のびやかな造りが気に入りました」と言います。ところが住み始めると、やはり町家暮らしは大変! 特に驚いたのは寒さだったそう。「友人が来ても、家の中でコートは着たままでした(笑)」。そこで翌年リフォーム。1階を一部板張りにして、床暖房を導入。そのほか壁を白く塗ったり、2階の天井を取り外して広々とした空間にしたりと、町家暮らしを浜谷家流にアレンジ。築100年以上を経た町家が、生活の場として生き生きとした住まいに。また、浜谷さんのライフスタイルにも変化が。もともと建築関係の仕事をしていたこともあって、2年半前まで町家に関するセミナーを企画するなど、所有者と専門家のパイプ役として京都市の施設に勤務。来月以降、家の通り側にある「店の間」を使って雑貨店を開く予定です。「ギャラリーのように見てもらって、町家の住まい方を知ってもらえたら」と浜谷さん。浜谷さんの住む町家は、情報発信の場としても活躍していきそうです。栽培農家一軒の危機にひんした桂ウリ高校生パワーで注目度アップ京都府立桂高等学校京の伝統野菜を守る研究班「西冨家コロッケ店」西冨学さん俵形のコロッケのなかにオリジナリティーを詰め込んで身近な存在に予期せぬ出会いが人生を大きく変えたり、ずっと好きだったことを極めて夢をかなえたり。さまざまなケースを紹介した、今回の「であいもん」特集。読者アンケートでも「あなたのであいもんは何ですか?」と尋ねてみました。結果は、家族、友人、仕事などをあげる声が多数。身近な存在同士がお互いを高めあえるなんてステキですね。月のこと。目指すのは、〝ディナーの中心になるコロッケ〞です。「最初はポテトとホワイトソースで作った『プレーン』の一種類だけでと思っていましたが、友人のアドバイスもあって、種類を増やすことに。どうせやるのなら、普通のコロッケにはない、面白いものをと考え、何十回と試作を繰り返しました」(西冨さん)。それが冒頭の〝コロッケらしからぬ〞中身。どんな味がするんだろうと、期待が高まるものばかりです。基本的にはテークアウト専門ですが、金曜と土曜の夜には、店内でお酒と一緒にコロッケを楽しめる「酒場営業」も。「丁寧にちゃんと作れば、コロッケは洋食だから、ワインにも合いますよ」どちらかといえば庶民的な存在のコロッケは〝おかず〞といったイメージ。それをディナーのメインディッシュに引き上げる西冨さん。コロンとした俵形のコロッケのなかには、たくさんの可能性が詰まっています。でも一部作業しますが、授業前と放課後にも野菜の世話は続きます。「朝早くから作業があり大変ですが、この夏は100本以上収穫できました!」(研究班の堀絢菜さん・植物クリエイト科2年)また、長く受け継がれるために、もっと需要がある野菜にしようと企業とコラボレーション。桂ウリの加工品の開発にも一役買っています。今や漬物のほか、ケーキなどお菓子にも利用され、栽培農家も以前より増加したそう。「農家の方やいろいろな人の思いが詰まったこの野菜を、次の世代へとつなげていきたい」と、同研究班の長尾万葉さん(園芸ビジネス科2年)。高校生たちの熱意によって広まっていった桂ウリが、これからも受け継がれていきます。身近な存在に読者アンケートよりが!身近な存在に予期せぬ出会いが人生を大きく変えたり、ずっとが!プレゼントします〒604-8560(住所不要)京都リビング新聞社「リビング京都」プレゼント係【応募要項】応募は、はがき・リビング京都ホームページ・ケータイで。※当選者の発表は発送をもってかえます。原則として商品は提供社から発送。同意のうえ応募をパソコン→http://kyotoliving.co.jpケータイ→右上の2次元コード(http://kyotoliving.co.jp/m/)からアクセスを2次元コード対応機種のみ利用可1「手話歌コンサート」のペアチケットリビングカルチャー倶楽部「歌謡教室」の講師を務める歌手の網野ひとみさん(アミノ歌謡教室/京都市上京区)は、愛・尊敬・感謝をテーマにした〝福祉歌謡〟を提唱。11月9日(日)に開催される「手話歌コンサート」(3000円、ハートピア京都)では、手話で歌詞を表現しながら福祉歌謡や演歌、童謡を披露。このコンサートのチケットを2枚1組にして、読者5人に。アミノ歌謡教室=☎075(466)5711希望番号と商品名、〒、住所、氏名、年齢、電話番号を書いて応募を。10月10日㈮必着。ホームページは同日午前10時締め切り22種類の「SOY Beautyドレッシング」を2本ずつ正田醤油=☎0276(75)1552しょうゆ造りで140年間にわたって大豆と向き合ってきた正田醤油(館林市)が、大豆の持ち味を生かしたドレッシングを開発。「SOY Beauty 豆乳びじんマイルド柚子こしょうドレッシング」「同おからびじんマヨごぼうドレッシング」(各324円)は、野菜にかけるだけではなく、さまざまな料理の調味料としても活用できそう。同商品を2本ずつセットにして、読者10人に。☎075(212)4411まで広告掲載のお問い合わせ・お申し込みは下京区堀川通五条下ル ☎075-341-2411㈹ www.kyoto-h.tokyuhotels.co.jp/ 10月14日(火)・15日(水)・16日(木) 《3日間限定》毎年ご好評の開業記念ランチ毎年ご好評の開業記念ランチ10月15日京都東急ホテル開業32周年ステーキランチふかひれ土鍋セット土瓶蒸しランチプレートレストラン「kazahana」 Tel.075-341-2787中国料理「星ヶ岡」 Tel.075-341-2411(ホテル代表)京料理「たん熊 北店」 Tel.075-341-2411(ホテル代表)口取り/造り/煮物/土瓶蒸し/御飯香の物/水物ご利用のお客様に抽選で、ペアお食事券が10組様に当たります!コーンスープ/オーストラリア産リブロースステーキサラダ/パン/デザート/コーヒー前菜/蒸し点心/スープ/ふかひれ土鍋ご飯香の物/デザート¥1,600¥1,600¥3,00011:00~15:00(L.O.14:30)11:00~14:30(L.O.14:00)11:30~14:30(L.O.14:00)※他の割引・特典との併用はご遠慮下さい※写真はイメージですJR「京都」駅八条口より無料シャトルバス運行中
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