リビング京都 東南版 3月21日号
4/12

(4)2015年3月21日(土曜日)東南第1710号取材時、製本前のマンガを読んだ記者が、「じんとしました。仕事の場でなかったら泣いたかもしれません」と感想を伝えると、竹宮さんは「ひとくちに泣くといっても、読み手によって気になる箇所はそれぞれです。あきらめのシーン、別れのシーン。好きなところで、ずーっと立ち止まったり、また戻ってみたり。それができるのもマンガの魅力です」。この作品を作るにあたり苦労した点を濱田咲乃さんに聞くと、「これだけの内容を普通のペースで描いたら倍ぐらいのページ数が必要なところですが、19ページにおさめるという制約がありました。また通常のマンガだと1つ1つのセリフは極力シンプルにしますが、医師から患者への説明など、きちんと内容を入れないといけないセリフが多くて、そのバランスにも苦心しました」とのこと。こうした作業を経て、「生きる 〜最期まで、自分らしく〜」と題した啓発冊子が近く、完成します。表紙は、悲しい中にも明るさを感じさせるようにとデザインされたものです。4月より京都府庁といった関係公的機関の窓口などで無料配布(表参照)。コンパクトなA5サイズのものなので、見つけたら気軽に手にとってみて。〈問い合わせ〉京都地域包括ケア推進機構(中京区西ノ京東栂尾町6 京都府医師会館703)=☎075(822)3562「生きる 〜最期まで、自分らしく〜」の表紙。デザインは主に濵田彩乃さんが担当考「京都精華大学」の学生が描いたマンガが完成します京都地域包括ケア推進機構「たとえ介護や医療が必要になっても、自宅や住み慣れた地域で自分らしく暮らしたい」。そんな高齢者をサポートするのが、京都府を中心に医療・介護・福祉や大学などの関係団体が結集して設立された「京都地域包括ケア推進機構」です。こちらの取り組みのひとつ、「看取り対策プロジェクト」では、「京都精華大学」と連携し、みとりをテーマにしたマンガ冊子を作ることになりました。〝人生の最終章〞を自分らしく過ごすために大切なのは、本人による意思好きなときに、好きなシーンを味わいながらマンガの親しみやすさで、重いテーマを身近なものにもし重い病気にかかって、自分、あるいは家族が「死」を意識せざるを得なくなったら、どうでしょう?最期の日々の過ごし方について、家族の間でももめるかもしれません。その際、大切なのが、「どこで療養したいか」「どそこで、誰もがみとりについて知り、考えを深めるきっかけとなる啓発資料として、「京都精華大学」と連携し、機能マンガ(※)を使った冊子を作ることになりました。がんを患った主人公の在宅でのみとりが描かれています。制作を担当したのは、のような医療、介護を受けたいか」といった本人の意思決定です。しかし、「本人の体や心の状態の変化に伴って、気持ちが揺らぐのが自然です」と話すのは京都府の担当課長・山本勇人さん。重要なのは、その都度、医療や介護のス同大学のマンガ学部・ストーリーマンガコースの濵田咲乃(さきの)さんと濵田彩乃(あやの)さん。二人は双子の姉妹で、姉の咲乃さんが中心となり作業を進めたそう。同大学学長で、ストーリーマンガコースの担当教員でもある竹宮惠子さんは、「この作品は、学生である2人にとってはまだ身近ではない死がテーマ。想像しながらの作品づくりになりました。初めてこういった題材に挑戦した人ならではの良さが出ていると思います」。また、「マンガを活用したのは、若い人にも、このテーマを考えてほしいと思ったからです」と山本さん。大学生の視点が加わることで、「在宅でのみとりが、一般の人にも親しみやすいものとなったのでは。さまざまな職種の人が連携して一人の患者さんを支えるということを、幅広い世代の人に理解してもらえたら」といいます。タッフに相談し、一緒に考えていくことなのだそう。「認知症などによっても自身での意思決定が困難となる人が増えるなか、あらかじめ健康なときから命について考え、死について向き合える〝みとりの文化〞が成熟していくことが望まれます」(山本さん)社会的な問題や、文章では理解しにくい情報を取り上げ、マンガで分かりやすく説明する作品を指します。京都精華大学・学長の竹宮惠子さんが提唱してきたジャンル。一般的なマンガと比べると、さらに精密な取材や準備が必要となることが多いのだそう。マンガの有する伝達力・訴求力・国際性を存分にいかすことのできるジャンルとしての可能性が期待されています。左から、竹宮惠子さん、濵田彩乃さんと濵田咲乃さんマンガは、誰もが共感できるような日常のワンシーンからスタートしますみとりを身なこととしてえてみませんか近「機能 マンガ」    とは4月より京都地域包括ケア推進機構、京都府庁、府保健所、京都市内各区役所・支所などの公的機関の窓口。※詳しくは、京都地域包括ケア推進機構=☎075(822)3562=へ問い合わせを「生きる ~最期まで、自分らしく~」が手に入る場所京都リビング新聞社「リビングカルチャー倶楽部」では、快適な住空間のために役立つ情報提供とアドバイスを行うプロを目指す「整理収納清掃(3S)コーディネーター3級取得講座」(NPO法人日本ハウスクリーニング協会認定資格)を開講。整理収納および清掃という分野の基礎が効率よく学べます。家庭ですぐに実践できる〝3S〟のコツを、1日で習得しませんか。最後は認定テストがあり、合格者には認定証が発行されますよ(後日発送)。講師は古田ゆかりさん(NPO法人日本ハウスクリーニング協会認定指導員)。●京都リビング新聞社リビングカルチャー倶楽部 四条烏丸会場=☎075(212)4728、洛西会場=☎075(924)0550講師の古田ゆかりさん整理収納と清掃のプロのコツを1日で習得!整理収納清掃(3S)コーディネーター3級取得講座四条烏丸、洛西の2会場で開講京都リビング新聞社http://kyotoliving.co.jp整理収納清掃(3S)コーディネーター3級取得講座●日時/①四条烏丸会場=4月10日(金)または11日(土)②洛西会場=4月20日(月) ※いずれも午前10時~午後1時。15分以上遅刻は受講不可●受講料/1万800円 ※テキスト代・認定テスト受験料6480円別途要●申込締め切り日①3月29日(日)②4月9日(木) ※振込制●会場リビングカルチャー倶楽部①四条烏丸会場(中京区蛸薬師通高倉西入ル 京都リビング新聞社ビル 受付2階)②洛西会場(向日市寺戸町七ノ坪139 ベアティ洛西口3階)●申し込み・問い合わせ①四条烏丸会場=☎075(212)4728。午前10時~午後6時(祝除く月~金、土日は午後3時まで)②洛西会場=☎075(924)0550。午前10時~午後5時(土日祝除く)担当:キタノ面接:伏見区石田桜木21-30T’s桜木1F勤務地:伏見区醍醐勝口町1-3醍醐☎075-575-3330訪問看護ステーション[正職員]看護師募集パート夜勤専従看護師▶勤務9時~18時 ※夜勤有▶月給27万円~30万円(オンコール手当有)▶勤務9時~18時で応相談 時給2,000円▶勤務17時~翌10時(施設勤務)▶1夜勤30,000円 週2回勤務より雇用保険適用※いずれも准看護師・訪問看護未経験の方も歓迎。条件は相談の上地域の方々と支え合う看護を目指して月給27万円~30万円(オンコール手当有)勤務9時~18時で応相談 時給2,000円1夜勤30,000円 週2回勤務より雇用保険適用子育て中のスタッフも多数私たちは感動を共感できる在宅ホスピスケアを目指します

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です