リビング京都 中央版 7月11日号
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◇2面に続く今春、京都市がまちづくりに取り組む地元の住民とともに千本北大路にある「楽只(らくし)市営住宅」の7棟の店舗兼住宅で始めた「1000KITA PROJECT」。大規模改修や建て替えなどで市営住宅を再編するにあたり、この場所にふさわしいまちづくりを模索しようとスタートしました。老朽化や空室が目立ってきたこの建物で、最初に取り掛かったのが4つの空き店舗を活用した取り組みです。ボルダリング(フリークライミング)体験やカフェ、雑貨販売などを試験的に実施。こういった店を始めることで、人の動きや反応を探っています。「お店があるのは、千本通沿いにたつ棟の1階部分。統一感をもたせるために、軒先に同じテント屋根をつけています」とは、まちづくりに関わるNPOの代表・木村日出夫さん。京都市すまいまちづくり課の担当者も、「大学が近くにある大通り沿いで人通りも多く、可能性が感じられる場所。まずは、さまざまなトライアルをしていこうと思っています」と話します。この4店舗の活用は、まさにその〝試み〞の第一歩。「〝1000KITA〞の愛称でいろいろな人に親しんでもらい、たくさんの人に訪れてもらえるような場所にしていきたい。北区の地域活性化の拠点になれば」と木村さん。構想、約20年。京都市中京区壬生の元・友禅の染め工場を改装、今年5月に「おもちゃ映画ミュージアム」をオープンさせたのが、長年、映画の研究をしている太田米男さん。太田さんがこの物件を紹介されたのは、昨年10月のこと。初めて見たときは、天井も床もボロボロでした。それもそのはず、こちらは空き家になって約10年経過していたのですから。建物は、住居に使われていたという手前側が2階建て。奥は染め物が干せるよう吹き抜けになっています。「この間取りは、映画を上映するのにぴったり」とピンときた太田さん。吹き抜け部分の壁を利用して映画を上映すると、1階からも2階からも楽しめると想像がふくらみました。同館に入るとまず目に飛び込んでくるのが約150点の映写機。貴重な映画フィルムなども展示されています。「時間をかけて、いろいろな人が集うサロンに育てていきたいです。自分で作ったフィルムを手回し映写機で上映するワークショップも企画中。映画やアニメのルーツをぜひ見に来てください」と太田さん。女性にも人気のボルダリング。一般2300円(3時間利用のビジター料金) ※そのほかにも料金設定あり7月から毎月1回、第3日曜(予定)に住宅前の千本通で行われる「1000KITAフェスタ」。「近隣の飲食店なども出店します。ぜひ遊びに来てください」(木村さん)千本北大路交差点の北西付近にたつ楽只市営住宅。店舗上のフロアにある空き住戸(3部屋)は学生用シェアハウスとして利用される予定近年、空き家が問題視されるようになっています。そんななか、住み手がいなくなったり、老朽化した建物などを〝再生〟させ、新たな取り組みの場として活用するケースも増加中。もともとの役割を終えた後、新たな命が吹き込まれたことで、さらに人々が集まる場所となっています。撮影/桂伸也、ナリタナオシゲ、松井学ほか住所は、京都市中京区壬生馬場町29│1。入場には高校生以上500円、中学生300円が必要です(小学生以下無料)くりに取り組む地元の住民とともに千本北大路に1階の元住居部分に立つ太田さん。ここには、太田さんが収集した国内外の映写機など、映画にかかわる機材が展示されていますの壁を利用して映画を上映すると、1階からも2階からも楽しめると想像同館に入るとまず目に飛び込んでくるのが約150点の映写機。貴重な映画やアニメのルーツをぜひ見に来てください」と太田さん。2015年7月11日1723号―近代絵画―▶小林古径「孔雀」昭和9年(1934) 東京・永青文庫 【永青文庫コレクション8(7月17日〜8月16日に展示)】―近代絵画細川家開館時間:午前10時~午後7時半 (入場は午後7時まで)入場料:一般500円 大学生400円 高校生以下無料 ※20名以上の団体は2割引 ※特別展は別途料金が必要です休館日:月曜日(祝日は開館、翌日休館)会期:7月17日金〜9月13日日まで永青文庫コレクション8土日祝除く 午前9時30分~午後5時 1 0120(855)123リビング京都検索http://kyotoliving.co.jp/※機種によっては利用できない場合があります本誌・送料とも京都でかなえる家づくり2015年度版Building Your Dream Home in Kyoto 2015無料!好評受付中!今すぐお申し込みを!2次元コードからアクセス☎075(212)4411㈹http://kyotoliving.co.jpリビング京都がまるごと読めるあります電子ブック
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