リビング京都 東南版 7月25日号
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(2)2015年7月25日(土曜日)東南第1725号浅草寺の雷門といえば東京観光の定番スポット。そこで目を引く大きなちょうちんの製作を担うのは、江戸時代から続く老舗で、下京区に本店620種、3万点の生き物を飼育・展示している大阪の水族館「海遊館」。そんな生き物たちの元気な姿の舞台裏にも、京都の企業の技術を発見しました。その会社は、本社を四条烏丸に、研究所を地下鉄「鞍馬口」駅近くに構える「アークレイ」。糖尿病の検査機器といった臨床検査用機器や体外診断用医薬品の開発・製造・販売メーカーです。同社の2つの検査機器が、2006年から海遊館で使われています。それが、血液検査を行う「スポットケムEZ」と、血液の電解質分析をする「スポットケムEL」。大きい方の「EZ」でも、幅約33㎝、奥行き約20㎝のコンパクトな箱型。これで検査を―?を置く髙橋提燈(ちょうちん)。昭和46年から、約10年に1度のペースで新調していて、現在のものは平成25年に作り替えたばかり。上下の金枠を「採取した血液を、内蔵している遠心分離機に少量入れて検査します。省スペースで、その場で結果が出るのが特徴です。EZは一度に9項目の血液検査を、ELはナトリウム、カリウム、塩素の3項目の分析ができます。結果の数値の見方は異なりますが、海遊館で使われているのは、人を検査するのと同じ機器。これらを調べることで、体調に変化がないかを知ることができます」と同社広報宣伝部の山本晃さん。海遊館では、イルカやアザラシ、ペンギンなどに加え、ジンベエザメをはじめとする魚類の血液検査も実施しています。写真の2人が手にしているものは…。これは、忠実に再現した心臓の立体モデル。内部の空洞や血管までリアルに作られた〝心臓シミュレーター〞で、伏見区の「クロスエフェクト」が製造しています。「病院で撮影したCT画像をもとに、個々の患者さんのものを作るフルオーダーと、成人の心臓をモデルにしたスタンダードモデルがあり、前者は手術前の医師の確認などに、後者は若手医師の教育用として全国で利用されています。臓器の外形を製作するだけならそう難しくはないのですが、内側まで正確に再現するのに苦労しました。独自技術を使い、ウレタン製で軟らかく、手術時のようにメスを使用できるのが特徴です」と同社営業グループ・石田寿人さん。この商品は企業が新しいプロジェクトを進める際の試作品製作を行っている同社が、大阪の国立循環器病研究センターと協力して開発・製造。「フルオーダーは、心臓が小さく、難しい手術となる小児患者さんがほとんど。これまで医師たちは、CT画像などから石田寿人さん(右)が手にしているのは、成人男性モデルの心臓シミュレーターに着色したもの。前に置いてあるのが小児用に作られた心臓シミュレーター。「5㎝ほどの小さな心臓を、細部にいたるまで作っています」と、同社営業グループ・川端ひかりさん(左)有名な雷門の大ちょうちん。浅草寺には「小舟町」「新橋」と書かれた大ちょうちんもあり、これらも髙橋提燈製頭の中でイメージするしかなかった心臓を、手術前の段階でこうして見ることができます。1人でも多くの命を救うために役立ててほしいと思っています」全国の医師と患者を支える、本物そっくりなシミュレーター橋提燈アークレイクロスエフェクト東京・雷門の大ちょうちんを製作するのは、江戸時代から続く老舗大阪・海遊館の生き物たちの健康を日々チェックしています「最初は、引き受けたものの本当にできるかと心配でした」と笑って振り返る同社会長の髙橋康二さん。取材に訪れた6月下旬は地蔵盆用のちょうちん製作の真っ最中でした竹の骨組みに和紙を貼る代表取締役社長の川﨑正彦さん。「外で使うものですから耐久性には気を付けています」「スポットケム」EZ(手前)とEL。「こういった機器は1970年代から開発されていて、徐々にコンパクトに、使いやすくなってきています」と山本晃さん材質は軟質ウレタン。フルオーダーの場合は、個々に違う特徴まで再現できるそう「海遊館」での検査の様子。イルカの尾びれから採血をして(上)、「スポットケムEZ」の遠心分離機にセット(左)。この後、専用の試薬を所定の位置に置き、スタート。10分ほどで結果が分かるそう含めると高さは390㎝、直径330㎝、重さ770㎏というビッグスケール! 山科区にある工場は2階の床を可動式にしてあり、製作時には床を1階におろして吹き抜けにし、スペースを確保するのだとか。竹を割って〝竹骨〞を作るなど、すべての工程を行う同社。この大ちょうちんには材料の準備に約1年、製作に約3カ月を費やします。同社会長の髙橋康二さんは「小さいちょうちんをおろそかにすることはありませんが、大作を作る際は、やはり恥ずかしくないようなものをと気を使います」。今、雷門にあるのは同社製のものでは6代目。実は5代目までと少し違う部分があるそう。「迫力を感じてもらえるように勢いのある文字をと毎回心掛けています。現在のちょうちんには文字の奥行きを出すために、文字の周囲に描く〝ひげ〞にグレーを使っているんですよ」と代表取締役社長の川﨑正彦さん。次回雷門を訪れた際には、そんな細部も注目してみては。1「京都 カフェ日和 すてきなCAFEさんぽ」を6人に2「SWEETS STICK」2種類をセットで希望番号と商品名、〒、住所、氏名、年齢、電話番号を書いて応募を。7月31日㈮必着。ホームページは同日午前10時締め切り「京都 カフェ日和 すてきなCAFEさんぽ」(1695円、メイツ出版/東京都千代田区)が、このほど発刊されました。制作したのは、情報誌などの取材経験が豊富な京都の編集プロダクション「アリカ」。地元の人に人気のお店やおすすめのショップ、注目の新店まで、さまざまなスタイルのカフェ54軒がテーマごとに紹介されています。この書籍を、読者6人に。片岡物産=10120(941)440(フリーコール)メイツ出版=☎03(5276)3050片岡物産(東京都港区)の製菓材料「SWEETS STICK」は、1食分ずつ個包装になった〝手作りプリンの素〟です。杏仁霜(きょうにんそう)を100%使用した濃厚な味わいの「英記茶荘 杏仁豆腐の素」(249円)、2種類の宇治抹茶をブレンドした「辻利 宇治抹茶プリンの素」(249円)は、ポットのお湯で溶かして冷蔵庫で冷やし固めればOK。各3箱ずつ計6箱を、読者7人に。■〒604-8560(住所不要) 京都リビング新聞社「リビング京都」プレゼント係【応募要項】応募は、はがき・リビング京都ホームページで。※当選者の発表は発送をもってかえます。原則として商品は提供社から発送。同意のうえ応募を2次元コード対応機種のみ利用可■http://kyotoliving.co.jp (スマートフォン・ケータイは右上の2次元コードからアクセス可) ※ホームページからの場合は「Web会員」の登録が必要ですプレゼントします☎075(212)4411まで広告掲載のお問い合わせ・お申し込みは

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