リビング京都 中央版 8月22日号
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(2)2015年8月22日(土曜日)中央第1727号「竹林は農地の近くにあることも多いので、農村活性にもつながればと思います」と藤井康代さん放置竹林対策として新たに注目されているのが「バイオマス」。京都学園大学バイオ環境学部食農学科教授の藤井康代さんは、「バイオマスとは、太陽エネルギーによって作り出された、再生可能な資源のこと。竹もその一つです」と話します。現在亀岡市で進行中のカーボンマイナスプロジェクトでは、竹をバイオマスとして利用しています。「このプロジェクトは、『地球を冷やし、農村を活性化する』を目的としたもの。その取り組みの中で竹を焼いて炭にし、それを農地に混ぜています。そうすると、土の中に空気の層ができて保水性が改善されるなど、土壌改良効果があります」でも、竹を燃やすと二酸化炭素が出るのでは?「植物は成長過程で二酸化炭素を吸っています。もちろん炭を作る際に燃やしますので二酸化炭素は出ますが、それは竹が空気中から吸収したものがもとの場所に戻っただけ。しかも、竹が光合成によって空気から蓄えた炭素は炭の中にたくさん残るんです。つまり、吸った量よりも排出する量が少なくなるため、炭を作ることは空気中の二酸化炭素を減らすことにもなるんです」放置竹林対策が、農地改良や温暖化防止にもつながっているんですね。竹筒に入れた水にろうそくを浮かべた約4500本の「竹行灯(あんどん)」で、竹の径と竹林公園を彩ります。手作りのあんどんや竹作品なども展示されます。当日午後2時~8時30分は、京都市洛西竹林公園駐車場で竹細工やキャンドルのワークショップ、マルシェなどが開催される「竹結びフェスタ」もあり。【日時】10月17日(土)午後5時30分~8時30分【場所】竹の径、第6向陽小学校周辺、京都市洛西竹林公園【問い合わせ】向日市観光協会(事務局:向日市産業振興課内)=☎075(931)1111竹林を幻想的にライトアップ「竹の径・かぐやの夕べ」十二単(ひとえ)をまとった〝かぐや姫〟が、あんどんのあかりが包む寺戸大塚古墳に現れます竹林が拡大すると環境に悪影響が竹の学校のタケノコ畑。「竹の葉はなかなか腐りません。地面に落ちたままにしておくと、雨が地面にしみこまず、土の保水性が落ちてしまうので取り除きます」(右・世良田芳弘さん)。「農家の後継者やボランティアの不足も問題です」(左・稲岡利春さん)竹を使った製品のプロデュースも行っている篠崎真さん。「竹検定など放置竹林の問題について知ってもらえるような啓発活動もしています」1面で紹介した「竹の径」の記事の中で、「放置された竹林が問題に」というコメントがありましたね。これが、環境について考えるときに話題になる放置竹林。これはどんな状態のことをいうのでしょう。「タケノコ畑として使われなくなったり、所有者の変更などの理由で整備されず、うっそうとした状態になっているのが放置竹林です。野生動物の隠れ家になり、農作物を荒らす足場となることを懸念する声もあります」とは、放置竹林対策に関わる団体や大学の研究者らのネットワーク「京都竹カフェ」の幹事・篠崎真さん。長岡京市で1haあまりの放置竹林の整備や京タケノコの伝統栽培などを行っている「竹の学校」の理事長・稲岡利春さんは、「これは竹の性質によるもの」と教えてくれました。「竹はとても生命力が強い。放っておくと10〜15㎝の間隔で生えてきます。そうなると地下茎も密集。その地下茎がどうなるかというと、次は横へと伸びていくのです。1年で3〜4m 伸びるので、竹林が次第に広がっていくことに。そして、竹はぐんぐん成長して葉で空を覆い、低木を枯らします。ですから適度に伐採して竹林の広がりを抑える必要があるのですよ」上の写真が放置竹林の様子。篠崎さんによると、全国の竹林の80〜90%が、このような状態なのだとか。「長岡京市では、以前はほとんどの竹林で京タケノコの栽培が行われていたそうですが、現在では放置竹林の割合は50%程度まで増えています」と稲岡さん。「竹の学校」で整備している竹林の3分の1は、タケノコ畑として利用されています。「竹林を整備し、タケノコを食べて、竹を有効的に活用していけば、放置竹林も減ると思います」(竹の学校理事・世良田芳弘さん)「このような放置竹林は、雑草や枯れ竹などで歩くこともできません」と篠崎さん以前行われた手作りの竹あんどん展示の様子。美しい細工が人気を集めたそう長岡京市で活動する6つの放置竹林の整備団体が中心となって行われるイベント。竹工作体験や竹の道具を使った競技「竹リンピック」といったユニークな催しも。夜には放置竹林で伐採した竹にロウソクを入れた「竹あかり」で、竹林がライトアップされます。【日時】10月10日(土)正午~午後8時【場所】長岡公園一帯(長岡天満宮内)【問い合わせ】長岡京竹あそび連絡協議会事務局=☎075(957)6169見て、触って、遊んで「長岡京竹あそび」竹林が会場のイベントへ!10月は、野菜カゴ、ビアカップはマダケを火あぶりで白竹にして作ったもの。右は花いけ「竹は空洞だから加工がしやすい、そして縦方向に繊維が入っていて、しなやかだから割れにくいという点が特徴です。0・2〜0・3㎜まで薄くでき、製品にしても強度が落ちません」と「竹又 中川竹材店」の中川裕章さん。江戸時代から続く竹の加工会社で、現在は竹垣のほか雑貨なども製作しています。「竹は、カゴといった生活用具のほか、すだれや寺院の庭の垣根などに利用されてきた身近な材料。町家の土壁の中にも竹を編んだものが使われてきました。京都では、昔からお花やお茶が盛んということもあり、花いけや、茶せん、茶しゃくも竹で作られています」同社で使うほとんどの竹が京都産。その8割が小ぶりで上品な雰囲気のマダケで、太い竹が必要なときはモウソウチクを使うそう。竹そのものには地域的特徴はないものの、加工技術には特徴があるそう。それが〝火あぶり〞という方法です。「火であぶって、竹の水分と油分を出して、布でふき上げます。1カ月もすると、きれいな白色の〝白竹〞ができます。つやも出るんですよ」竹をカマで2つに割ってから、ナタでさらに細く割っている中川裕章さん。「竹のしなやかさ、柔らかさが使い手に伝わる製品を作っていきたい」製品には、〝しなやかさ〟〝強さ〟が生きています製品には、〝しなやかさ〟製品には、〝しなやかさ〟製品には、〝しなやかさ〟向に繊維が入っていて、しなやかだから割れにくいという点が特徴です。0・2〜0・3㎜まで薄くでき、製品にしても強度が落ちません」と「竹又 中川竹材店」の中川裕章さん。江戸時代から続く竹の加工会社で、現〝強さ〟が生きています〝強さ〟が生きています〝放置竹林〟の対策が進行中〝〝放置竹林竹林が拡大すると竹林が拡大すると環境環境径」の記事の中で、「放置された竹林が問題に」というコメントがありましたね。これが、環境について考えるときに話題になる放置竹林。これはど対策対策がが進行中進行中進行中進行中バイオマスを活用して、土壌改良材に1「ノザキのコンビーフ」6缶セットを5人に2写真図鑑「PetitPedia」シリーズの3冊を希望番号と商品名、〒、住所、氏名、年齢、電話番号を書いて応募を。8月28日㈮必着。ホームページは同日午前10時締め切り1948年に誕生した「ノザキのコンビーフ」(川商フーズ/東京都千代田区)。そのまま食べても、他の食材と一緒に調理しても使いやすい缶詰です。9月1日は「防災の日」。製造日から常温で3年間保存できる「ノザキのコンビーフ」は、非常用の備蓄食品としても役立っているのだとか。1缶100gサイズの同商品6缶をセット(2656円)にして、読者5人に。川商フーズ=☎03(5203)1009アマナイメージズ(東京都品川区)から、写真図鑑シリーズ「PetitPedia(プチペディア)」(1512円)が発売中です。「親子で楽しく学ぶ」をコンセプトに開発。ハンディーサイズで、「にほんの昆虫」「にほんの植物」「せかいの動物」の3種類あり、子どもが感じる素朴な疑問を美しい写真と分かりやすい言葉で解説する内容です。3冊をセットにして、読者3人に。アマナイメージズ=☎03(3740)3990■〒604-8560(住所不要) 京都リビング新聞社「リビング京都」プレゼント係【応募要項】応募は、はがき・リビング京都ホームページで。※当選者の発表は発送をもってかえます。原則として商品は提供社から発送。同意のうえ応募を2次元コード対応機種のみ利用可■http://kyotoliving.co.jp (スマートフォン・ケータイは右上の2次元コードからアクセス可) ※ホームページからの場合は「Web会員」の登録が必要ですプレゼントします

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