リビング京都 東南版 9月26日号
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(4)2015年9月26日(土曜日)東南第1732号京都私立病院協会薬剤師は、薬学系大学を卒業後、国家試験を受験して取得する国家資格で、病院や薬局、薬の開発・製造など薬の専門家としてさまざまなところで活躍しています。その一方、病院医療の向上と社会の福祉増進に努める一般社団法人京都私立病院協会によると、薬剤師の中でも医療機関で働く人が不足しているとのこと。そこで、同協会が9月から始めたのが「きょうと薬剤師サポートネット」です。せっかく薬剤師の資格を持っていても、女性の場合は結婚や出産で離職するケースもあり、そのまま潜在化する人がたくさんいるのだそう。同サポートネットは、「復職に向けて活動中」「いつ復職するかは決めていないけれど薬剤師の業界とつながっていたい」という人や「病院への就職に興味がある」という就業中の薬剤師に、医療機関での経験を問わず、病院薬剤師として働くためのサポートや情報を提供していくとのことです。薬学部学生も登録可能。京都府内のほぼ全ての民間病院が加盟する「一般社団法人京都私立病院協会」。同協会では、本年度、退職したり、就業していない薬剤師の復職を支援する「きょうと薬剤師サポートネット」を立ち上げました。9月18日には、公式サイト(http://khosp.or.jp/p-net/)もオープン。事業内容と、薬剤師を取り巻く状況について話を聞きました。「きょうと薬剤師サポートネット」の利用には、 2年前、子どもが中学生になったのを機に、一から勉強できるのは病院だと思い、病院の薬局に勤め出しました。 私の勤務する薬局では、3人の薬剤師が分担して薬を処方します。窓口で患者さんに薬をお渡しして説明しているときに、「実は妊娠していて」といった話を聞くこともあります。そういうとき、すぐ医師に確認して処方箋の内容に反映できるのは病院内の薬局ならではだと思います。 実は、大学を卒業後、半年ほどしか薬局勤務をしていなかったので、最初は不安でいっぱいでした。ここまでやってこられたのは、リーダーをはじめ薬局の仲間のおかげです。病院に勤めるようになって、病気と薬の関係がさらによく分かるようになりました。これからも勉強を重ね、患者さんのお役に立てるよう努めてまいります。「向学心が病院勤務の糧に」西京病院 片岡なおみさん 大学を卒業してから12年、この病院で勤務しています。 1~2年目で調剤、3年目ごろから入院患者さんへの服薬指導などを担当しています。病院では内服薬、注射薬など扱う薬剤は多様なうえ、診療科目も多いため、薬剤師同士はもちろん医師や看護師といった医療スタッフ間の連携が欠かせません。そのことが病院薬剤師の最大の魅力でもあります。 私には4歳の娘がいますが、休日出勤や当直の免除、時短勤務制度、子どもの看護休暇制度もあり、上司や同僚も子育てに理解があり、大変ありがたく思っています。 現在のおもな担当は、産婦人科と小児科。自分の子育て体験をいかしながら、お母さんたちにも寄り添いたいと思っています。「子育て経験もいかしながら」洛和会音羽病院 山口佳世さん 薬剤師になって1年目は、調剤薬局に勤務していました。ですが、処方箋から病気を推測する状況ではなく、もっと総合的に患者さんのことを考えられる〝病院の薬剤師〟になりたくて転職しました。 2年目の今は、回復期リハビリテーション病棟を担当しています。医師や看護師、リハビリテーションの担当者、ソーシャルワーカーなどによる会議にも参加。カルテを見ながら疾患の状態や治療方針についてそれぞれの立場から意見を出し合います。分からないことがあってもその場で質問でき、治療における薬剤への理解がとても深まります。 病院に勤めているからには、いずれは専門分野を持った薬剤師になりたいと思っています。「いずれは専門分野のある薬剤師に」京都民医連第二中央病院 角川由佳さん 「人の役に立てる仕事についてほしい」という両親の希望もあり、薬剤師を志望。 15年前から勤めている現在の職場は精神科の病院。総合病院のような当直や夜勤がないため、当時子育て真っ最中だった私にはぴったりでした。 入院患者さんの中には、体調の変化を伝えたり、薬を飲むことが苦手という方もいらっしゃいますが、何度か服薬指導に通っているうちに話をしてくださるようになることも。患者さんとの会話から体調の変化や薬の副作用などに気づいて医師にフィードバックしたこともあります。 こういったことは、日頃から患者さんと接していたり、医療スタッフとの連携があってこそ判断できるのだと思います。薬を通して、患者さんとの結びつきの大切さを実感しています。「患者さんとの結びつきが大切」西山病院 沼田多重さんになる研修や見学会も開催希望者は復職支援も受けられます公益法人である一般社団法人京都私立病院協会が運営している同サポートネットへは公式サイトから、または電話で登録可能。年齢制限はありません。会員登録(無料)をすると、薬剤師の仕事から離れていた人のための研修に参加でき、メールマガジンやウェブサイトで情報を入手できます。同協会に加盟する病院での見学なども予定しているとか。登録者と、現在病院で働く薬剤師との交流会も予定。薬剤師の中には、医療の進歩についていけないのではと不安に思っていたけれど、「一から勉強でき、患者さんの治療に直接関われる病院で働きたい」と復職した人も多いそう。そういった薬剤師の仕事への思いを「きょうと薬剤師サポートネット」の特徴■研修でキャリアをバックアップ■薬剤師の交流会を実施■加盟病院での薬剤師の 仕事見学を企画■サイトやメルマガでイベント などの情報を提供■復職希望者を支援  ための情報がいっぱい退職予定・未就業の薬剤師だけでなく、就業中の薬剤師、薬学部学生も登録できますまず登録を「資格は持っていないけれど、病院で働きたい」。そんな人は看護補助者としての就職を考えてみませんか。同協会は、京都府からの補助金「地域医療介護総合確保基金」を利用して、「看護補助者資質向上・確保事業」を進めています。看護補助者の仕事は、看護師のサポート。患者の車いすの移動の世話、シーツの交換、診療に必要な書類の整理など、診療にかかわるさまざまな業務があります。採血などの医療行為は行わないため資格、実務経験は不要です。就職してから研修があり、未経験の人もチャレンジしやすいのだとか。同事業の一環として、同協会では11月7日(土)午前10時〜正午に看護補助者についての説明会「病院で働いてみませんか〜資格がなくても大丈夫〜」を開催。仕事内容だけではなく、働くための心構えなどについても聞くことができます。終了後は交流会があるので、疑問点を質問してみましょう。同協会では、看護補助者としての就職も支援。同協会が運営する無料職業紹介メディワークセンターに勤務を希望する場所・時間帯などの情報を登録すると、それに合った会員施設の求人情報を紹介してくれますよ。専門のコーディネーターに相談できるのもポイントです。病院によっては、看護師の資格取得の後押しもしてくれるそう。それぞれの特徴を知り、就業先を探してみるのもいいですね。「やりがい」「魅力」とは病院の薬剤師に聞く聞けるのもいいですね。こういった交流の機会を通して、医師や看護師などの医療スタッフと連携して働く魅力を伝えたいとのことです。同協会の無料職業紹介メディワークセンターを通じて、府内の加盟病院などの就職情報も提供してもらえます。京都私立病院協会☎075(354)8837京都市下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620COCON烏丸8階(地下鉄「四条」駅2番出口直結)●ウェブサイト… http://khosp.or.jp/p-net/●電話… 一般社団法人京都私立病院協会= ☎075(354)88372次元コード(http://khosp.or.jp/p-net/)からも可能「きょうと薬剤師サポートネット」への登録・問い合わせは下記のいずれかで11月7日(土)午前10時~正午一般社団法人京都私立病院協会 会議室   (下京区烏丸通四条下ル水銀屋町620    COCON烏丸8階、地下鉄「四条」駅2番   出口直結)先着70人10月26日(月)までに左記へ電話を      ※定員に余裕があれば、       締め切り日以降も申し込み可      ※参加費無料日時会場定員申し込み「病院で働いてみませんか ~資格がなくても大丈夫~」注目! 説明会も開かれます資格がなくても病院に勤務できる、  〝看護補助者〟の就業サポートも

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