リビング京都 東南版 3月26日号
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(5)2016年3月26日(土曜日)東南第1754号●お問い合せ 京都府健康対策課 ☎075-414-4738 9075-431-3970 京都市保健医療課 ☎075-222-3424 9075-222-3416お気軽にお尋ね下さい登録・サポートは無料ですお客さんが選べるように、3品以上あるそのメニューにカロリー表示がされている食の健康づくり応援店に登録できます特定原材料とは、えび・かに・小麦・そば・卵・乳・落花生(内閣府令改正により特定原材料が増えた場合は、それに準ずる)下のフロー図 のいずれかを満たしていれば登録可能です①京都府内で営業する飲食店、弁当・そうざい店等小売店②その他、登録が適当であると判断される施設登録基準サポートは食の健康づくり応援店に参加しませんか?きょうと 健康 おもてなし京都府対象施設お店の所在地にある保健所・保健センターへ登録申込書と登録内容申請書を郵送、FAX、持参のいずれかの方法で提出してください。申込書と申請書は、ホームページからダウンロードできます。京都府 食の健康づくり応援店検索京・食ねっと検索エネルギーや塩分の計算が難しそう…制度のことを詳しく聞きたいなどお問い合わせやご相談は、保健所・保健センターの管理栄養士におたずねください。申込方法取組のサポート〈野菜たっぷり〉1人分:野菜120g1 品:野菜80g以上 (100g当たり)A〈塩分ひかえめ〉1人分:塩分3g未満1 品:塩分1g未満 (100g当たり)B〈アレルギー表示〉特定原材料(※)7品目を含む店内メニューすべてに、当該材料を含む旨を表示するCステッカーでPR000kcalお客さんが3品以上ある子どもや若者にも関係あり! 〝ロコトレ〟にも注目を京都府最近、話題になっている健康寿命。健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことですが、これと大きな関わりがあるのが〝ロコモ〟。京都府では、その基本知識を知ってほしいとシンポジウム「のばそう健康寿命! みんなでロコモ予防」を実施しました。当日、登壇した劉和輝(りゅうかずてる)さんに話を聞きました。105歳で100mラン!(イラストは京都府医師会「医師会からの健康だより Be Well VOL.72」より抜粋)❶片脚立ちで靴下がはけない❷ 家の中でつまずいたり すべったりする❸ 階段を上がるのに手すりが 必要である❹ 布団の上げ下ろしなど、 やや重度な動作が困難である❺ 2㎏程度の買い物をして 持ち帰るのが困難である❻ 15分くらい続けて歩くこと ができない❼ 横断歩道を青信号で 渡りきれない(京都府医師会「医師会からの健康だよりBe Well VOL.72」より)〝ロコモ〞とは、ロコモティブシンドロームのことで、「運動器の障害のために、歩く・走る・立つ・座る・昇るなどの移動能力の低下をきたした状態」と定義されています。「運動器とは、骨、関節、筋肉、神経などの体を動かす器官の総称です。それぞれが連携して働いており、どれかひとつでも悪くなると体をうまく動かせません」と劉さん。「日本での、要介護・要支援になった原因の第1位は、脳血管疾患や認知症などではなく、運動器の障害です」とも。〝ロコモ〞を防ぐことは、健康寿命を延ばすことにつながるともいえるのです。〝ロコモ〞の原因は、筋力・バランス能力の低下や骨粗しょう症、変形性関節症、変形性脊椎症といった骨や関節の病気など。これらは、転倒や骨折の危険性が高まる一因となるのだとか。また、運動不足は、社会の利便性が高まったことも要因だそう。例えば、京町家の〝うなぎの寝床〞は、住んでいるだけでその奥行きのある室内を歩かなければなりません。不自由な生活様式にも見えますが、知らず知らずのうちに、必要な筋力の鍛錬ができていたのだそうです。さらに運動不足は、子どもや若者にも影響を及ぼしています。小中学校などでは、今春の健康診断から基本的な身体能力のチェックが加わることが決まっています。今や、高齢者だけの問題ではない〝ロコモ〞。家族で、ロコチェック(右表)を行うのもいいですね。ひとつでも当てはまった場合は〝ロコモ〞の疑いあり。「年齢のせい」とあきらめずに、生活習慣を見直す、運動習慣を身につける、医療機関を受診するなど適切な対策を取りましょう。若い人や、ロコチェックで問題がなかった人でもさらに、片脚で立ち上がれるか、大股で2歩歩けるか、などのロコモ度テストに挑戦を。こちらは「ロコモチャレンジ! 推進協議会」のホームページ(https://locomo-joa.jp/)などに情報があります。では、いったん〝ロコモ〞が起こったら、どうしたらいいのでしょう。「〝ロコモ〞を改善・予防するための〝ロコトレ〞に、無理のない範囲で取り組んでみてください」と劉さん。バランス能力や下肢筋力をつける効果がある運動です。「指導中、『貯筋(ちょきん)に励んでくださいね』と言っています(笑)。下肢筋力がある人は健康寿命が長いと報告されています。日常生活で、エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上り下りするなど、ちょっとした心がけで健康になれますよ。しっかりと動いたら、骨や筋肉のためにも、バランスの良い食事をとってほしいですね」と劉さん。「桜の季節、京都では多くのイベントがあります。運動のきっかけに、地域を歩いて京都の魅力を再発見してみてはいかがでしょうか。足腰が強くなり、健康寿命の延伸につながりますよ」まずは〝ロコモ〞のことを知り、楽しみながら体を動かす習慣をつけてほしいとのことです。京都府が開催したシンポジウムに、劉さんと共に登壇した宮﨑秀吉(ひできち)さんは、現在105歳。2015年9月の「マスターズ陸上」男子100mの部で42秒22で完走。世界最高齢スプリンターとしてギネス認定を受けている、まさに「健康長寿」を実践している存在です。娘の聖之(きよの)さんとともにインタビューに応えてくれました。「耳が遠いので、聖之を頼っています」といいながらも、しゃんと背筋を伸ばして座っている姿は元気そのもの。さらに驚かされるのは、宮﨑さんが走り始めたのが92歳だったということです。昔は仕事一筋、定年後の趣味は囲碁だったという宮﨑さんですが、何か一人で打ち込めることを探していたときに、「マスターズ陸上」のことを知ったのだとか。「いきなり100mは難しいんじゃないかと私が考えて、はじめは60mに登録しました」と聖之さん。途中、病気をしたものの、94歳で「全国マスターズ大阪大会」で3位入賞。「それがきっかけで勝負心に火が着いたようです。世界を目指すために必要な100mに走る距離を伸ばしました」ところが97歳のときに自宅の階段で骨折。大会への出場はおろか、寝たきりか、車椅子生活になるかもしれないとドクターに言われたそう。ですが、リハビリに熱心に取り組んだ結果、3カ月後には大会への出場を果たしました。こうした挑戦を続けられるのは、「負けん気が大事。あとは病気をせんことと、食べ過ぎないことかな。110歳までがんばります」と宮﨑さん。春から秋の気候のよいシーズンは、ほぼ毎日欠かさずトレーニング。片道15分かかる公園まで歩いて行って100mを走り、98歳から始めた砲丸投げを3〜4回するのだとか。「足腰がしっかりしていると、一人でお風呂にもトイレにも入れます。それは本人にとっても、家族にとっても良いことだと思いますね」と聖之さん。自分でできることは自分で。それが無理なく、体をきたえることにもつながっているのですね。●京都府健康福祉部健康対策課(上京区下立売通新町西入ル薮ノ内町)=☎075(414)4724京都府医師会、健康日本21対策・スポーツ医学委員会委員、日本整形外科学会公認ロコモアドバイスドクター、金井病院整形外科部長・ヘルスプロモーションセンター長 劉和輝さん昨年の9月23日に開催された「京都マスターズ」の記録大会での様子これまで獲得したトロフィーや、表彰状の前で1日3回、食後に行う足踏み体操は、つかまる場所のある階段下が定位置です。100回ワンセットでラストの30回は全速力だとか正しく知っていますか 〝ロコモ〟のことのこと■バランス能力をつける「片脚立ち」■下肢筋力をつける「スクワット」●足は肩幅より少し広めに開いて立つ●動作中は息を止めない● ひざに負担がかかりすぎないよう、90度以上曲げない(ひざがつま先よりも前に出ないよう注意)。また、ひざが足の人さし指方向へ向くように注意し、お尻を後ろに引くように体を沈める深呼吸をするペースで5~6回繰り返し。1日3回行いましょう●転倒しないよう、 必ず何かにつかまって●姿勢がまっすぐに なるよう注意ポイントポイント左右1分間ずつ、1日3回行いましょうつのロコチェック7宮﨑秀吉さんの元気の秘訣(ひけつ)は自分でできることは自分でロコトレの例ロコモを防ぐ原因は運動不足。社会の利便性とも関わりが簡単な「片脚立ち」「スクワット」などで予防
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