リビング京都 中央版 4月30日号
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◇2面に続く叡電「鞍馬」駅を降りると、まず目に入るのは大きな赤い〝てんぐ〞のオブジェ。山深い鞍馬は、古くからてんぐが住むといわれています。「てんぐとの交流が語られるのが、鞍馬寺で7歳から10年間を過ごした源義経。寺では遮那王(しゃなおう)と名乗っていました」と小嶋さん。〝宣京師〟として、京都の仏像、建築、歴史上の人物などをテーマに講演、ガイドを行っています「義経は夜な夜な奥の院辺りへ出かけました。源氏の御曹司として平氏を倒すため、山奥で武芸に打ち込んでいたとされています」奥の院とは、中腹にある本殿の先。根が絡み合った「木の根道」をはじめ、険しい道が続きます。足をとられないように注意しながら進んでいくと、不動堂や義経堂のある僧正ガ谷にたどり着き左京区下鴨宮河町(京阪「出町柳」駅から徒歩2分)京都をよく知る観光ガイドが魅力を紹介身近なスポットも、視点を変えれば一味違った魅力が感じられることも。京都をよく知る観光ガイドに、近場でおすすめの場所をセレクトしてもらいました。テーマは〝出あい〟。伝説が語り継がれる場所、歴史上の人物が対面した場所、素晴らしい景色が見られる場所と、ジャンル別に紹介します。ゴールデンウイークを利用して足を運んでみませんか。ました。「義経がてんぐと出会ったのが、この僧正ガ谷です」木に囲まれた谷は、確かにてんぐが現れてもおかしくない雰囲気…。「てんぐは義経の出自を聞き、不遇な生い立ちを哀れんだそうです。『強くなりたい』という義経の願いをかなえるため、兵法を伝授したとか。てんぐは、実は源氏の家臣団だったという説も。源氏の再興を願い、義経に武芸を教えていたのかもしれませんね」伝説を聞いてこの地に立つと、山を駆けるてんぐと義経の姿が目に浮かぶようです。義経と〝てんぐ〞の修行風景が思い浮かびそう玉依媛命が拾った矢が夫となる男神に山門から登頂スタート! 本殿までは約30分、さらに30分ほど歩くと奥の院に到着します義経は木の根道を駆け上がり、修行に励んでいたのだとか「飛び石を渡れば、対岸の人に会えます。今も〝出会いの場〟ですね」(小嶋さん)木々の間をてんぐと義経が飛び回ったという僧正ガ谷〝鴨川デルタ〞とも呼ばれる、出町柳付近の三角州。東側を流れる高野川と、西側を流れる賀茂川の合流地点です。「2つの川が出合って、これより南は鴨川となります。下鴨神社の神・玉依媛命(たまよりひめのみこと)が男神と出会ったという神話の舞台にもなっています。玉依媛命がこの付近でみそぎをしていると、上流から赤い矢が流れてきます。拾って持ち帰ると、丹(に)塗り矢という名で伝わる矢は男神の姿に。結婚して上賀茂神社の神である賀茂別雷大神(かもわけいかづちのおおかみ)を生みました」(小嶋さん)そんな神様同士の出会いの場と知ると、なじみのある三角州も神秘的に感じられそうです。そして、「祭りに欠かせない、あの食べ物にもゆかりのある場所ですよ」と小嶋さん。「出町柳はいくつかある鯖街道の終点の一つ。若狭から運ばれてきた食材が集まる場所でした。中でも有名なのが、ひと塩のサバ。これを使い、ハレの日のごちそうとして家庭で作られたのがさば寿司です。サバと京都の米、相性のいい〝であいもん〞ですね」このかいわいには、今もさば寿司の店が見られます。三角州の見える河原で味わってみては。お出かけ近場にあります感じる撮影/児嶋肇、舟田知史、山﨑晃治ほかナビゲーター京都産業大学日本文化研究所上席特別客員研究員小嶋一郎さん鞍馬寺(左京区)鴨川の三角州(左京区)左京区鞍馬本町1074(叡山電鉄「鞍馬」駅から山門まで徒歩3分)、☎075(741)2003。料金/高校生以上300円 ※霊宝殿は入館料要(200円)DATEDATE!〝〟語り継がれる出会い【注意】休刊のお知らせ入ります5月7日号、5月14日号は休刊です。次回は5月21日号になります。ゴールデンウイーク特別号 1758号スマートフォン・携帯電話からも講座検索・お申し込みができますhttp://kyotoliving.co.jp/culture/京都リビング新聞社 カルチャー倶楽部 ☎075(212)4728リビングカルチャー倶楽部モバイルサイト

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