リビング京都 中央版 7月30日号
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(7)2016年7月30日(土曜日)中央第1768号ファイル名※ PDFファイルの二次利用はご遠慮ください。※ 色、画質は出力環境により変わります。編集:川西  営業:岩井  制作:村木PolarStar073001A10z13送内閣府0510サイズW250×H000※リビング新聞の記事は、弊社および関連のwebサイト上に掲載されることがあります。著作権、著作者人格権、肖像権その他の第三者の権利を侵害する恐れがある場合は、事前に許諾を得る必要があります。ゲラチェック欄 ※確認印をお願いしますTELFAXURL検索QR価格日時写真掲載エリア東京西東京南むさしの東京副都心まちだ東京東多摩千葉ふなばしさいたまかしわとちぎ横浜南横浜東田園都市東京つくば大江戸湘南特送り6/307/1912:25済15:256/307/1917:30了15:357/600/0013:1000:007/600/0019:0000:007/1200/0016:3000:007/1900/0010:3000:00教えて! 「ニッポン一億総活躍プラン」、私たちにかかわるのはどんなこと?子育て環境や社会保障が充実すると消費が活発になり、経済も上向きます 性別や年齢を問わず、誰もが家庭や地域や職場で自分の力を発揮するために安倍内閣が打ち出した「ニッポン一億総活躍プラン」。今回は、働き方・子育て・介護について読者が聞きました。内閣官房写真左から内閣官房 一億総活躍推進室 武田康祐さん、田中明奈さん、星野弘子さん、佐藤明香さん佐藤 30代半ばの女性は結婚・子育てを機に、非正規雇用を選択する人が多いと聞きます。私自身も家事との両立が難しく、短時間勤務のパートタイマーを選択しました。短時間勤務で正社員という働き方は考えられますか?武田 長時間労働は仕事や子育てなどの両立を難しくさせますよね。長時間労働の是正は、女性だけでなく男性にとっても、働き方を変えるうえで重要なこと。長時間労働を見直し、ワーク・ライフ・バランスの大切さを広める活動とともに、〝短時間正社員〞や〝勤務地限定の正社員〞を導入するための働きかけを企業に行っていきたいと思います佐藤 〝同一労働同一賃金〞という言葉をよく聞くように。どういうこと?武田 〝同一労働同一賃金〞というのは、正規・非正規といった働き方の違いによる不合理な待遇の差をなくしていこうという考え方です。これからガイドラインを作り、各企業が見直す流れになります。日本はパートタイムとフルタイムでの賃金差は4割以上。欧州は1〜2割しか差がないため、全体として賃金差を欧州並みにすることを目指しています田中 来春以降保育所に下の子どもを預けて仕事復帰を希望。待機児童問題が気になります武田 働く女性が増える中、保育所の整備が追いついていないのが現状です。今後も女性の就業がさらに進むことを念頭に2017年度末までに40万人分の受け皿を新たに整備する計画だったところを、「50万人分」に増やしました。認可保育所は約6万人分、事業所内保育所は約5万人分の予算を追加で確保しています田中 保育所を増やすと、急にできた保育所に預けて大丈夫かという不安が…武田 質を確保しながら保育所を増やしています。例えば保育士の場合だと、0歳児クラスは3人に1人、1歳児クラスは6人に1人の割合で保育士が必要。これらの基準を守った上で新たな保育所を拡大しているので、安心してください田中 上の子どもが小学生になると、いわゆる〝小一の壁〞に直面しそうです武田 放課後児童クラブ(学童)の整備も進めます。2019年度末までに「30万人分」の受け皿を新たに確保するという計画があります。今は学童が近くにないなど、いろいろな問題がありますが、〝小一の壁〞がなくなるように取り組んでいきます星野 私は3年ほど前、父の介護を機に勤めていた会社を辞め、働き方を見直し非常勤。仕事を持つ2人の妹とスケジュールを調整しながら時間をやりくりし、大変でした。父は亡くなりましたが、今は母が「要支援」です武田 星野さんのように介護で仕事を辞める人は、年間およそ10万人。そこで今まさに「介護離職ゼロ」の目標を立てて取り組んでいるんです。2020年代初頭までに、当初の計画である介護の受け皿38万人分を「50万人分」に増やし、施設の入所や在宅サービスを待っている人の解消を図ります。また、今まで1日単位でしか取得できなかった介護休暇を半日単位で取得できるように見直すなど、働き方の改善も。介護のために仕事を辞めざるをえない人を減らしていきたいと思います星野 私たちは在宅ケアを希望していますが、目が離せず、自宅近くにホームヘルパーがいないため、困っています武田 施設の受け皿だけでなく、24時間介護、在宅介護支援の仕組みについても拡充していきます。在宅医療の整備に取り組みます星野 介護の仕事につく人が少ないようですが、若い世代の人たちが介護の仕事を魅力的に感じてくれるようになるといいですね武田 魅力ある職場と感じてもらうためには処遇改善が必要だと考えます。具体的には、まず来年度から給料を月額平均約1万円相当のアップを行います 子育て環境や社会保障を整備することで働き方に多様性が生まれると、一人ひとりの生産性も高まります。そうすれば消費活動も活発になり、豊かさだけでなく人口も維持できるはずです。この好循環により、少子高齢化・人口減少問題を解決するべく「ニッポン一億総活躍プラン」に真正面から取り組みたいと思います。佐藤さん田中さん 「ニッポン一億総活躍プラン」は、“働くママ”でいることを国をあげて応援してくれている感じがしています。話を聞いて、抽象的に見える同プランをどのように実現していこうとしているのかを垣間見ることができました。老後になってからの予防・健康増進の取り組みだけでなく、現役時代からの取り組みも推進健康寿命の延伸家庭の経済事情に関係なく、希望する誰もが大学などに進学できる仕組みを検討奨学金制度の拡充私たちが聞いてきました!内閣官房 一億総活躍推進室武田康祐さん働き方子育て父の介護を機に働き方を見直しました介護サービスを増やしてほしい…!問い合わせ内閣官房 http://www.cas.go.jp・さらに詳しい情報はニッポン一億総活躍プランそのほかにもこんなプランが65歳以上の継続雇用延長や、65歳までの定年延長を行う企業に対する支援を実施高齢者の就労促進そのほかにもこんなプランが新たに2%相当(月額約6000円程度)の賃金改善、キャリアアップのための仕組みをつくる保育士の処遇改善そのほかにもこんなプランが返済免除型の貸付制度の拡充、高齢人材の活用、介護ロボットやICT(情報通信技術)を活用した生産性向上などの取り組み多様な介護人材の確保・育成約50万人分の受け皿を確保「介護離職ゼロ」を目指しますA保育所は50万人分、学童も30万人分増やしますA„短時間正社員“や„勤務地限定の正社員“の拡大を考えていますA介 護家事と仕事の両立は大変!働き方の選択肢は増えますか?質問に答えてくれたのは…対談を終えて気になるのは、保育所と学童のこと受け入れ枠は増えますか?一人ひとりが輝くことが好循環を生み出すきっかけに(武田さん)星野弘子さん(要支援の実母と同居中)田中明奈さん(4歳の長男・5カ月の長女の二児の母、育児休職中)佐藤明香さん(週2〜3ペースでパートタイム勤務中)星野さん 将来を考えて今を生きていく、それが「ニッポン一億総活躍プラン」だと思いました。これからの社会において、介護に関する知識を学ぶことはますます重要になるでしょう。義務教育の中でも学ぶ機会が広がることを期待します。 プランを推進するための財源はどうするのだろうと疑問に思っていました。国が支援をすることで好循環を作り、結果的に資金が循環する仕組みということで、ただ税金が使われているわけではないと理解できました。最後に

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