リビング京都 中央版 2017年1月7日号
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(14)新春号中央第1787号「秘密結社 主夫の友」の杉山ジョージさんに聞きました夫婦円満・家事・育児二人で考えること、すべきこと杉山ジョージさん。服飾デザイナーの妻と中1、年中さんの2人の娘の4人家族「秘密結社 主夫の友」の野望 「政府が女性管理職を2020年までに30%に高める目標を打ち出したなら、主夫も30%にしなきゃダメじゃね?」 彼らは、“志はマジメに、手段はやわらかく”と軽いノリと暇つぶしで結成された「秘密結社」。目的は、「主夫を増やす」ことではなく、「選択肢を増やす」こと。 夫婦どちらかが負担を抱え込むのではなく、その時その時の状況に応じて、柔軟に生きられる社会を目指しています。NPO法人ファザーリングジャパン“非”公認組織「察して…」では、ケンカになるお互いの違いを認めることも大事子育て・家事・仕事の配分を二人で考える「夫婦ライフバランス」杉山 次に大事なのは、やってほしいことはちゃんと伝えることです。全部言わずに「察してほしい」「どうしてわかってくれないの?」というのでは、「なんでちゃんと言わないんだ」とケンカになる。ここは相手の自最近よく聞く「ワークライフバランス」という言葉は、個人の仕事と生活のバランスのことですよね杉山 そう。でも家庭は夫婦で営むものだから、大事なのは「夫婦ライフバランス」だというのが、僕の主張。子育て、家事、仕事(収入)を、どういう割合で分担するかは、夫主性に委ねちゃダメ。またスポンジの置き場所ひとつとっても、人には癖や優先順位がある。自分のやり方だけが正しいと主張せずに、「ここは違うね」と互いに認め合うことも大事。一般的に男は〝問題解決脳〞だから、意味や目的、方法がインプットされれば、主体的に動けるはず。妻の家事を非効率と指摘するかもしれないけど…え〜っ。夫がそんなこと言ったら、家事は全部やって、と〝ちゃんと〞お願いするわよ婦で話し合って決めるべき。大事なのは、そのバランスは時間と共に変わるという認識です。夫の仕事が忙しい時に妻の負担が増える。でもそれはずっとではないということがお互いわかっていること。成長すれば子どもにかかる時間は減りますが、一方で教育費が増えるから、仕事をして収入を増やす必要が出る。そういった過去から今、未来への状況の変化を考えて、定期的に話し合い、補い合って、柔軟に対応していく。「夫婦ライフバランス」の話し合いをぜひ始めてほしいな協力し合っていくために、まずはそこからスタートですね!仕事相手(男性)に言われた「家庭と仕事、どっちが大事なんだ」「秘密結社 主夫の友」を結成した理由はなんですか?杉山 主夫に対する目を変えたいと考えたから。僕はフリーで働いていますが、主夫になってから夜の仕事はセーブしています。ある時夕方の打ち合せを断ったら、仕事相手から「お前、家庭と仕事とどっちが大事なんだ」と言われた。それ、昔なら妻が夫に言うセリフ(笑)。「男としてどうなの?」と聞かれることも多い。僕も家族も満足しているのに、周囲がうるさい。選択肢はいろいろあったほうがいいでしょ。さらに、男から主夫という選択肢を奪うことは、女性の機会を奪うことにつながるんです家事のうまい、下手はだいたい経験頼むなら指示は細かく、明確にうちの夫は家事が下手。後で私がやり直すことも多くて。杉山家がうらやましいナ杉山 僕も別に家事が得意なわけじゃなくて、単に数をこなしたからできるだけ。仕事が忙しいときは手が回らなくて、省略することもあります。家事のうまい下手って、だいたいは経験の問題。見様見まねでやるだけじゃ、うまくいかないのは当たり前です。だから、やりなれない夫に家事を頼むなら、明確に指示を出すこと。風呂掃除なら、排水溝はやる、浴槽のエプロンは、今日は外さないとかネ。新入社員に仕事の指示を出すのと同じ新人として素直に聞けばいいけど…主夫を増やしたいんじゃない、選択肢を増やしたいんだ!!シュフ休み、僕も取りたいけど、翌日の家事が気になるんだよな同感!「主婦休みの日」とは… リビング新聞では、「365日休みがない主婦がリフレッシュできる日を」と、1月25日、5月25日、9月25日を「主婦休みの日」として日本記念日協会に登録。「主婦」とは、普段から家事を主に担当している人をいい、「主夫」も含みます。http://r.living.jp/shufuyasumi 1/25は主婦休みの日 家事=女性の仕事という考え方自体が変化の時を迎えています。1月25日の「主婦休みの日」を、これからの“家事・育児と夫婦のあり方”を考えるきっかけにしませんか。主夫で放送作家の杉山ジョージさん(秘密結社 主夫の友 構成員)に主婦休みの日のキャラクター、ニコとイクコが聞きました。私たちが取材しました主婦休みの日のキャラクター、ニコ(右)、イクコ(左)

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